軽度認知障害(MCI)を知ろう
以下の文章は、東京慈恵医科大学 精神医学講座 教授 繁田 雅弘 先生、東京都健康長寿医療センター 内科統括部長/脳神経内科部長 岩田 淳 先生の記事(エーザイ情報サイト)を参考にしています。
今日も、認知症の続きをお話します。
認知症の中で最も多いのは、「アルツハイマー型認知症」です。
有名ですね。
脳の神経細胞の変性により、脳が少しずつ萎縮していきます。
最近は、生活や仕事に支障をきたさないような軽い症状でも
「軽度認知障害(MCI∶Mild Cognitive Impairment)」などと
早期に診断されるようです。
▼「加齢によるもの忘れ」と「MCI(軽度認知障害)」、「認知症」の違いが表にまとまっています。
(▼原因、もの忘れ、症状の進行、判断力、自覚、日常生活の6項目▼)
「老化」は加齢による自然現象です。
人の記憶力は60歳を境に、緩やかに低下すると言われています。
「とっさに人やものの名前が思い出せない」「朝食の献立が思い出せない」などのもの忘れは、
「老化」によるもので、誰にでも起こります。
「認知症」や「MCI(軽度認知障害)」は脳の病気です。
「知っているはずの人やものを知らないと言う」「夕食を食べた体験そのものを忘れる」など
もの忘れの性質が「老化」とは全く異なります。
最終的には、医師の判断が必要です。
もしご家族で気になる症状がある場合、「老化」によるものか、「認知症」によるものか、
周りの家族がそれぞれの特徴を理解して、冷静に見定めることが大切です。
早期診断、早期治療により完治もしくは進行を遅らせることができます。
適切な介護サービスや社会的理解が得られます。
ご本人がご家族とともに、これからの生活について考えるとができます。
是非、ご参考にしてください。