リンデロンVG軟膏の効果的で安全な使い方を知りたい!
リンデロンVG軟膏は、抗炎症作用を持つステロイドと抗生物質を配合した外用薬です。
効果的で安全な使用方法にはいくつかのポイントがあります。
以下その手順を詳しく説明します。
1. 清潔な手で
手をせっけんと流水で洗い、清潔なタオルで乾かします。
患部が耳の中など指が届かない時は、綿棒で優しく回しながら塗布します。
2. 適量を取る
清潔な手(綿棒)に塗り薬を取ります。
3. 患部に塗る
患部に薬を乗せ、擦り込まずにやさしく伸ばします。
4. 入浴後が最適
肌が清潔な状態のお風呂上りに塗ることが推奨されています。
ただし、肌への刺激を減らすため、体の火照りがおさまってから塗りましょう。
5. 患部をこすらない
患部はこすらずに、ティッシュペーパーなどで軽く押さえて水分を取ります。
6. 通常1日1〜2 回塗布します。
通常の用法用量は1日1〜2回患部に薬を塗りますが、症状や医師の指示によって変わることがあります。
例えば、帯状疱疹(ヘルペス)の塗り薬は1日4回くらい使います。
手が荒れている時の保湿軟膏(ワセリン、ヘパリン類似物質軟膏など)は回数制限がありません。
必ず医師または薬剤師の指示に従ってください。
7. リンデロンVG軟膏を顔に使うことは、まずありません!
リンデロンVG軟膏は0.12%のステロイドを含んでおり、すべての剤型で同じ量が含まれています。
顔の皮膚はデリケートで毛細血管が豊富であり、もっと弱いステロイド剤(↓下表のⅳ群・中等度)や免疫抑制系の軟膏などが用いられます。
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軟膏は刺激が弱く保護効果がありますが、ベタつきが強いため不快感を感じる方もいます。
8. 抗生物質について
リンデロンVG軟膏に含まれるゲンタマイシンは抗生物質であり、皮膚の感染症や炎症に効果を発揮します。
長期間の使用は耐性菌の出現リスクがあるため注意が必要です。
病院勤務時代に、ゲンタマイシンだけ自然耐性という方の抗菌薬感受性検査データを何回か見たことがあります。
水虫やカンジダ、ヘルペスなどの真菌やウイルスには効果がないため、これらの症状に対しては使用しないよう注意しましょう。
9. 副作用について
副作用に関しては、短期間での使用では問題になることは少ないです。
長期間にわたる大量使用では、副作用が現れる可能性があります。
リンデロンVG軟膏に含まれるステロイド「ベタメタゾン吉草酸エステル」は塗った部位の皮膚細胞の増殖を抑えるはたらきがあります。
強いステロイドを長期間塗り続けていると皮膚が薄くなり、毛細血管が目立ち赤みのある皮膚になってしまう事があります。
使用について不安なことがあれば、医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
例えば処方箋医薬品のリンデロンDP軟膏は、最強クラスのステロイド剤であり、家にあったからと勝手に使ってはいけません。
最近は、市販でもリンデロン軟膏・クリームが買えるようになりました。
リンデロンVG軟膏・クリームは、市販では買えません
適正使用についてお話ができる薬剤師、登録販売士や、適切に塗布できるお客様ばかりであることを願います。
短期にしっかり塗布治療する薬であることをご理解ください。
以上、ご参考になれば幸いです。