【心と体のケア】▶「リンデロンVG軟膏の効果的で安全な使い方を知りたい!」

耳鼻咽喉科
リンデロンVG軟膏の効果的で安全な使い方を知りたい!

リンデロンVG軟膏は、抗炎症作用を持つステロイドと抗生物質を配合した外用薬です。

効果的で安全な使用方法にはいくつかのポイントがあります。

以下その手順を詳しく説明します。

1. 清潔な手で

手をせっけんと流水で洗い、清潔なタオルで乾かします。

患部が耳の中など指が届かない時は、綿棒で優しく回しながら塗布します。

2. 適量を取る

清潔な手(綿棒)に塗り薬を取ります。

3. 患部に塗る

患部に薬を乗せ、擦り込まずにやさしく伸ばします。

4. 入浴後が最適

肌が清潔な状態のお風呂上りに塗ることが推奨されています。

ただし、肌への刺激を減らすため、体の火照りがおさまってから塗りましょう。

5. 患部をこすらない

患部はこすらずに、ティッシュペーパーなどで軽く押さえて水分を取ります。

6. 通常1日1〜2 回塗布します。

通常の用法用量は1日1〜2回患部に薬を塗りますが、症状や医師の指示によって変わることがあります。

例えば、帯状疱疹(ヘルペス)の塗り薬は1日4回くらい使います。

手が荒れている時の保湿軟膏(ワセリン、ヘパリン類似物質軟膏など)は回数制限がありません。

必ず医師または薬剤師の指示に従ってください。

7. リンデロンVG軟膏を顔に使うことは、まずありません!

リンデロンVG軟膏は0.12%のステロイドを含んでおり、すべての剤型で同じ量が含まれています。

顔の皮膚はデリケートで毛細血管が豊富でありもっと弱いステロイド剤(↓下表のⅳ群・中等度)や免疫抑制系の軟膏などが用いられます。

軟膏は刺激が弱く保護効果がありますが、ベタつきが強いため不快感を感じる方もいます。

8. 抗生物質について

リンデロンVG軟膏に含まれるゲンタマイシンは抗生物質であり、皮膚の感染症や炎症に効果を発揮します。

長期間の使用は耐性菌の出現リスクがあるため注意が必要です。

病院勤務時代に、ゲンタマイシンだけ自然耐性という方の抗菌薬感受性検査データを何回か見たことがあります。

水虫やカンジダ、ヘルペスなどの真菌やウイルスには効果がないため、これらの症状に対しては使用しないよう注意しましょう。

9. 副作用について

副作用に関しては、短期間での使用では問題になることは少ないです。

長期間にわたる大量使用では、副作用が現れる可能性があります。

リンデロンVG軟膏に含まれるステロイド「ベタメタゾン吉草酸エステル」は塗った部位の皮膚細胞の増殖を抑えるはたらきがあります。
強いステロイドを長期間塗り続けていると皮膚が薄くなり、毛細血管が目立ち赤みのある皮膚になってしまう事があります。

使用について不安なことがあれば、医師や薬剤師に相談することをお勧めします。


例えば処方箋医薬品のリンデロンDP軟膏は、最強クラスのステロイド剤であり、家にあったからと勝手に使ってはいけません。

最近は、市販でもリンデロン軟膏・クリームが買えるようになりました。

リンデロンVG軟膏・クリームは、市販では買えません

適正使用についてお話ができる薬剤師、登録販売士や、適切に塗布できるお客様ばかりであることを願います。

短期にしっかり塗布治療する薬であることをご理解ください。

以上、ご参考になれば幸いです。

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