▶「調剤薬局を1か所に決める長所10個と短所5個教えて!」

心と体のケア
調剤薬局1か所に決める長所10個と短所5個教えて!

2024年6月現在、総合病院の門前薬局や在宅・施設調剤がメインの薬局、全国展開するドラッグストアチェーン内の薬局など全国に60,000ヶ所以上の薬局があります。

同じ調剤薬局でも環境は違いますし、薬剤師に求められる力も少し変わります。

今回、調剤薬局を1か所に決めることの長所と短所についてお話します。

さらに調剤薬局とドラッグストアの主な違いについてご紹介します。

 長所10個

1. 一貫した医薬品管理

同じ薬局で処方箋を管理することで、薬の重複や相互作用を避けやすくなります。

今飲んでいる薬を薬局のPCに入力することで、機械的に膨大なデータの中からチェックできます。

 

2. 個人の健康履歴の把握

薬剤師が患者さまの健康状態やアレルギー歴をよく知ることができ、安全な薬物療法を提供できます。

各薬剤師が、PCの決められた場所に登録しており、「かかりつけ薬剤師」がいなくても確実に対応できます。

 

3. 信頼関係の構築

薬剤師と患者間の信頼関係が築きやすく、よりパーソナライズされたサービスが受けられます。

より親身になって服用している薬のアドバイスをしてくれるでしょう。

 

4. 便利なサービスの利用

予約システムや在宅配達サービスなど、特定の薬局固有のサービスを利用しやすくなります。

例えば「足らない薬は宅配でお願い」なども言いやすくなります。

 

5. 健康相談の容易さ

常に同じ薬剤師に相談できるため、健康に関する疑問や懸念を気軽に話せます。

薬剤師は、相談をしてくれる患者さまを大事にするので、じっくり調べて対応してくれます。

 

6. 薬の在庫確保

常用する薬がある場合、在庫を確保してもらいやすくなります。

例え他の方に同じ薬が処方されていても、確保分ならば通常開封しません。

 

7. 時間の節約

薬局を変える手間が省け、処方箋の提出から受け取りまでのプロセスがスムーズになります。

登録情報や処方内容が変わらなければ、より短時間で調剤を完了することができます。

 

8. 教育プログラムへの参加

健康教育セミナー(市民健康講座など)や疾病管理プログラム(まだ少ないですが、栄養士による食事指導など)など、

かかりつけ薬局が提供する特別なプログラムに参加しやすくなります。

 

9. 経済的メリット

長期にわたって同じ薬局を利用することで、割引やポイント制度などの経済的メリットを享受できる可能性があります。

ポイント制度は、ドラッグストアに多く採用されている気がします。

ポイントを処方せんの支払いに充てることはできません。

 

10. 緊急時の対応

緊急時に必要な薬を迅速に入手できる可能性が高まります。

初めて薬局で取り扱う薬ならば、入手に時間がかかることがあります。


短所5個

1. 選択肢の限定

他の薬局が提供する特別なサービスやキャンペーンを利用できなくなります。

2. 地理的な制約

引っ越しや旅行時に不便を感じる可能性があります。

3. 価格競争

一か所に固定することで、他の薬局の価格競争による恩恵を受けにくくなります。

同じ先発医薬品のジェネリックであっても、薬価が異なることがあります。

4. サービスの多様性

特定の薬局にしかない特殊なサービスや商品がある場合、それらを利用できなくなる可能性があります。

5. 薬局の変更の煩わしさ

何らかの理由で薬局を変更したい場合、新しい薬局に移行する際の手続きが面倒になることがあります。

これらは一般的な長所と短所ですが、個々の状況によって重要性は異なります。

ご自身のライフスタイルやニーズに合わせて、最適な選択をすることが重要です。


調剤薬局とドラッグストアの主な違いは?

調剤薬局とドラッグストアの主な違いは、取り扱う医薬品の種類と提供するサービスにあります。

 調剤薬局

医師の処方箋に基づく医薬品の調合・提供

調剤薬局は医師の処方箋に従って、患者さまに必要な医薬品を調合し提供します。

 

薬剤師による服薬指導

薬剤師が患者さまの健康状態や他の服用薬との相互作用を考慮しながら、用法・用量についての説明や服薬指導を行います。

 

保険適用の医薬品

保険適用となる医療用医薬品を取り扱い、患者さまの健康管理に密接に関わっています。


 ドラッグストア

一般用医薬品の販売

医師の処方箋がなくても購入できる市販薬を中心に販売しており、健康関連商品や日用品なども取り扱っています。

 

薬剤師がいない場合がある

多くのドラッグストアでは調剤薬局機能を併設しており、薬剤師が常駐しています。

全国すべてのドラッグストアに薬剤師がいるわけではありません。

登録販売者が常駐し、一般用医薬品の情報提供や販売サービスをすることも多いです。

 

利便性

ドラッグストアは、買い物の間に処方箋に基づく薬の準備をしてもらえるなど、利便性が高いとされています。

調剤薬局は医療用医薬品の調剤という専門的なサービスを主に提供する点で、ドラッグストアとは異なります。


最後に

私は様々な薬局で働いた経験があり、個人的な感想を混じえてお話します。

✔ドラッグストア内薬局は薬剤師が販売できる医薬品や物販が多いです。

その分スタッフの人数を減らすことがあり忙しく、待ち時間がやや長くなる可能性があります。

ドラッグストアや近所のスーパーなどで色々な買い物をしながら、処方せんの薬をもらうには良い条件です。

比較的遅い時間まで開局していることが多いです。

✔ 調剤薬局は、処方せん調剤、在宅などに重きを置いています。

そのため待ち時間の短縮や在宅訪問時間の厳守など時間の規律がしっかりしている薬局が多い印象です。

クリニック前の薬局以外は、定時に店を閉めることがありますね。

✔ クリニック前の薬局【門前薬局】は、通常診察最後の患者さまがご来店されるまで開けています。

最近増えている✔ 病院敷地内薬局は、処方せんがある程度集中するため、動線は短いですが待ち時間が気になります。

お支払いが他店より高くなることは、あまりないと思います。国の方針もあり、言わば「薄利多売」です。

いずれにしても、素敵な薬局と親身な薬剤師に巡り合ったら、1ヶ所に決めてじっくり付き合いましょう。

以上、ご参考になれば幸いです。

 

参考資料 

調剤薬局とは?ドラッグストアとの違いや必要資格は? https://karu-keru.com/info/knowhow/what-dispensing-pharmacy.

病院前の薬局を利用した方が安いって本当?もっと知りたい薬局 https://epark.jp/medicalook/what-difference-pharmacy-and-general-drug-store/.

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