【薬局薬剤師に知ってほしい事】▶「カフコデ錠、フスタゾール錠、メジコン錠、レスプレン錠の中で一番強い咳止めは?」

薬剤師の皆様へ
カフコデ錠、フスタゾール錠、メジコン錠、レスプレン錠の中で一番強い咳止めは?
以下の文章は、近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科医 倉原 優 先生の記事などを参考にしています。

カフコデ錠®、フスタゾール錠®、メジコン錠®、レスプレン錠®は今何れも大変入手困難ですが、今回あえて比較してみました。

全て咳止めの薬ですが、成分や作用機序が異なります。

4剤の特徴

カフコデ錠®

麻薬性の鎮咳薬であるジヒドロコデインリン酸塩

気管支拡張作用のあるメチルエフェドリン塩酸塩やジプロフィリン

脳の興奮を抑えるブロモバレリル尿素

解熱鎮痛薬アセトアミノフェン

1 回2錠を毎食後に飲むと「アセトアミノフェン 600mg/日」服用することになります。

抗ヒスタミン作用のあるクロルフェニラミンマレイン酸塩などを配合した薬です。

咳を鎮める作用や熱を下げる作用があります。 また、痛みの感受性 を低下させて痛みをやわらげます。

鎮咳作用は比較的強力だと思われます。

眠気などの副作用や長期服薬では依存性のリスクもあり、小児や高齢者には慎重に使用する必要があります。

 

フスタゾール錠®

非麻薬性の鎮咳薬であるクロペラスチン塩酸塩を主成分とする薬です。

鎮咳作用は中程度で、気管支拡張作用や抗ヒスタミン作用もあるようです。

フスタゾール錠®小児用2.5mgという四角い錠剤があります。

副作用は比較的少なく、小児から使用できます。

 

メジコン錠®

非麻薬性の鎮咳薬であるデキストロメトルファン塩酸塩を主成分とする薬です。

鎮咳作用は中程度以上で、個人差があるようです。

気管支拡張作用や抗ヒスタミン作用はありません。

選択的MAO-B阻害薬(パーキンソン病治療薬)エフピー®、アジレクト®、エクフィナ®や

選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)やアミオダロン、テルビナフィンなど併用注意薬があります。

 

レスプレン錠®

エプラジノン塩酸塩という成分が含まれており、鎮咳作用のほかにムコ多糖溶解作用があります。

これにより、痰の切れが悪い場合に有効です。


総合的にカフコデ錠®、メジコン錠®あたりが強そうですが、わかりやすく比較された資料は見つかりませんでした。

リン酸コデイン®がもしあれば、一番強くなる可能性があります。

小児、高齢者でも安全な咳止めはフスタゾール錠®で、しつこく痰が絡む場合は、レスプレン錠®が良さそうです。

とは言っても、今は咳止め薬の在庫がない薬局がほとんどですね。私が勤めている薬局も同じです。

小児の咳には、アスベリン®散シロップホクナリンテープ®などの処方が多いです。

ホクナリンテープ®は1日効果が持続しますが、貼ってから4~6時間後から効果が出てくると予想されます。

貼ってすぐ咳が止まるわけではないので、心配そうなお母様(お父様)に教えてあげてください。

以上、ご参考になれば幸いです。

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