冷房がよく効いて、乾燥した部屋に長時間いると、夏なのにかぜをひくことがありますね。
葛根湯は、風邪の初期に特に効果的とされる漢方薬です。その理由を10個ご紹介します。
さらに薬以外で風邪を早期に治してしまう方法をいくつかお話します。
葛根湯が風邪の初期に効果的な理由を10個、詳しく説明します。
1. 体温上昇によるウイルス撃退
葛根湯に含まれる生薬が体温を上げ、ウイルスの増殖を抑制します。
体温が上がると、自然免疫に関わる免疫細胞が活性化され、ウイルスを貪食する能力が高まります。
2. 発汗作用
葛根湯は発汗を促し、体温を上げることで解熱効果をもたらします。
これにより、ウイルスの増殖を抑えると同時に、体温を適切に下げることができます。
3. 炎症抑制
風邪の症状として現れる炎症を抑える効果があります。
これにより、喉の痛みや倦怠感などの症状が改善されます。
4. 市販の葛根湯は「満量処方」がよい
承認基準内の最大量を配合しているのが「満量処方」です。
これは処方箋でもらえる、ツムラやクラシエなどの葛根湯とほぼ同成分量が含まれています。
成分に「麻黄」という注意が必要な生薬を含んでます。
高齢の方や小児、体の小さい方は「2/3」「1/2」量のものを考慮しましょう。
5. 気血流の改善
葛根湯は気や血の流れを改善し、肩こりや頭痛などの症状を和らげます。
これは風邪の初期症状にも有効です。
6. 免疫機能をもつ白血球の増強
葛根湯は平熱の上昇を引き起こすことで、免疫機能を活性化し、体内のウイルスを弱らせる効果があります。
免疫機能をもつ白血球（好中球）が集まりやすく、ウイルスなどの異物を排除し、風邪の症状を軽減します。
7. 服用のタイミング
風邪の初期段階での服用が最も効果的です。
風邪の前兆を感じた際に早めに服用することで、症状の悪化を防ぎます。
8. 生薬の組み合わせ
葛根湯は麻黄、葛根、生姜、桂枝、芍薬、甘草、大棗の7種の生薬が組み合わさっており、それぞれが風邪の症状に対して効果を発揮します。
9. 体力のある人向け
元々健康で体力がある人に適しており、風邪の初期に服用することで、
身体を温めて免疫力を高め、ウイルスを早期に撃退する効果があります。
10. 副作用の少なさ
葛根湯は自然由来の成分で作られており、副作用が比較的少ないため、安心して服用することができます。
風邪薬に多い「眠気」はまずありません。
ただし、体質によっては副作用が出る場合もあるため、専門家に相談することが推奨されます。
以上の点から、葛根湯は風邪の初期に効果的な漢方薬とされています。
ただし、個人の体質や症状によって効果には個人差があるため、使用前には医師や薬剤師に相談することが大切です。
妊娠中の方や既に発汗している状態の方は服用を避けるべきです。
これらの点を踏まえ、適切な使用を心がけましょう。
他に風邪の初期症状を和らげる方法を教えて
風邪の初期症状を和らげるためには、薬以外に以下のような方法があります。
1. 十分な睡眠
体力を回復させ、免疫力を高めるためには、しっかりと睡眠を取ることが重要です。
2. 体温の管理
風邪のひき始めで高熱でない場合は、温かいお風呂につかって体を温めると良いでしょう。
3. 部屋の湿度調整
空気が乾燥しているとウイルスの感染力が高ます。
加湿器を使用するなどして部屋の湿度を適切に保つことが推奨されます。
4. 水分補給
発熱による脱水を防ぐため、こまめに水分を取ることが大切です。
特に温かい飲み物は体を温める効果もあります。
食欲がないときは、市販の経口補水液で糖分、ビタミン、ミネラルなどを補給しましょう。
5. 栄養バランスの良い食事
消化が良く、栄養価の高い食事を心がけましょう。
うどんやおかゆ、味噌汁などがおすすめです。
6. 安静にする
体を休めることで、風邪の回復を早めることができます。無理をせず、安静に過ごしましょう。
7. 薬に頼りすぎない
風邪のひき始めは、薬だけでなく自然治癒力を高めることが大切です。
ただし、症状が重い場合は医師の診断を受けることが必要です。
8. 部屋の適切な温度管理
適度な室温を保ち、寒暖差による体調不良を防ぎましょう。
これらの方法を実践することで、風邪の初期症状を和らげ、早期回復につながる可能性があります。
ただし、これらの方法はあくまで一般的な対処法であり、個人の体調や症状によって適切な対応は異なる場合があります。
症状が長引く場合や悪化する場合は、医療機関を受診することをお勧めします。
最後に
私は、風邪かなと思ったら、すぐ葛根湯を1〜2包飲みます。手の届く所においています。
首や背中のこりをほぐしてくれる効果もあります。私は慢性の肩こりがあるので、一石二鳥です。
夏ならば、クーラーの冷えにより体の血行が悪くなったり、風邪をひくことで生じる肩こりに効果的です。
ただし葛根湯が適さない方がおられます。胃腸が弱くて高齢で体力の低下している人です。
あるいは、すでに汗がたくさん出ている方は、麻黄附子細辛湯や香蘇散などが良いでしょう。
過去に葛根湯を飲んで、じんま疹・胃腸障害・倦怠感・むくみなどの経験があれば飲まないようにしましょう。
以上、ご参考になれば幸いです。
参考資料
(風邪のひきはじめに葛根湯をすすめられる理由は？効果的な ….https://medicommi.jp/71763
葛根湯の飲み方や副作用。風邪のひきはじめには漢方薬がいい …. https://www.kusurinomadoguchi.com/column/articles/mpUyu.
風邪の初期症状と風邪かな？と思ったときの対処法 | 横浜 …. https://www.kamimutsukawa.com/blog2/internal-medicine/4980/.
「風邪」の主な症状・早く治す方法はご存知ですか？医師が …. https://medicaldoc.jp/symptoms/part_whole-body/sy0102/.
