腹痛は非常に一般的な症状であり、その原因は多岐にわたります。
多くの人が経験する腹痛は、軽微な消化不良から、深刻な病気までさまざまです。
ここでは、腹痛の原因を部位や種類別に詳しく解説し、考えられる病気や対処方法についても触れます。
腹痛の種類
腹痛は、その種類によって原因を特定する手助けになります。一般的な腹痛の種類には以下のものがあります。
内臓痛
内臓痛は、内臓の問題から引き起こされる痛みで、通常は鈍痛であり、持続的な性質を持っています。
消化器系の問題
胃炎、消化性潰瘍、腸炎などが含まれます。例えば、急性胃炎は、ストレスや不適切な食生活によって胃の粘膜が損傷を受けることが原因です。
肝臓や胆のうの疾患
肝炎や胆石炎も内臓痛を引き起こします。
体性痛
体性痛は、腹部の特定の部位に鋭い痛みを感じるタイプで、通常は体表面や筋肉に関連しています。
急性虫垂炎
虫垂が炎症を起こすと、右下腹部に激しい痛みを引き起こします。
この症状は、腹痛の中でも比較的緊急性が高く、すぐに医師の診断を受けるべきです。
腸閉塞
腸の運動が止まることで、劇的な痛みと腫れを伴うことがあります。
関連痛
他の体の部分からの痛みが腹部に放散される場合もあります。
たとえば、心臓の問題はしばしば腹部や肩に関連する痛みを引き起こします。
痛みの部位による原因
腹痛は痛む場所によっても異なる原因があるため、痛む部位についての理解が重要です。
以下のように、腹部を七つのセクションに分け、それぞれの痛みの可能性を考察します。
上部中央
【原因】：胃炎、食道炎、心筋梗塞
【症状】：胸焼け、吐き気、圧迫感。
上部右側
【原因】：胆石炎、肝炎
【症状】：右肩や背部への放散痛
上部左側
【原因】：胃潰瘍、心筋梗塞
【症状】：上腹部の焼けるような痛み
下部中央
【原因】：腹膜炎、虫垂炎
【症状】：激しい痛み、反跳痛
下部右側
【原因】：虫垂炎、卵巣嚢腫
【症状】：右下腹部の強い痛み
下部左側
【原因】：腸の病変（憩室炎）
【症状】：頻繁な排便とともに伴う痛み
全体的な痛み
【原因】：ウイルス性胃腸炎、食中毒
【症状】：制御できない吐き気、下痢
腹痛の診断と治療法
腹痛の診断は、患者の症状、病歴、および身体検査に基づいて行われます。
診断方法
1. 問診
痛みの性質や部位、発症時期について質問します。
2. 身体検査
腹部の触診を行い、痛みのある部位を特定します。
3. 検査
血液検査、画像診断（CTスキャンや超音波検査）によって、内部の異常を検出します。
治療法
治療法は腹痛の原因により異なります。
薬物療法
鎮痛薬や抗酸薬、抗生物質などが処方されることが多いです。
生活習慣の改善
健康的な食事や定期的な運動が推奨されます。
外科的治療
複雑な場合や内蔵の問題がある場合には、手術が必要になることがあります。
まとめ
腹痛はさまざまな原因によって引き起こされ、特定の症状や痛みの部位によって診断が可能です。
自己判断が難しい場合や、痛みが持続する場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
腹痛の背後に潜む可能性のある深刻な病気も存在するため、適切な診断と治療が求められます。
最後に
原因不明の腹痛は、怖いですね。
食べ過ぎや食あたりならまだいいのですが、腹膜炎、心筋梗塞、胆のう炎、胆管炎ならば一刻を争います。
受診するときは、①いつ頃から、②お腹のどの部分が、③どのように痛いのか（刺すように痛い、鈍痛、反跳痛など）、
④吐き気、嘔吐、めまいなどを伴うかなど、きっちり医師に伝えましょう。
以上、ご参考になれば幸いです。
参考資料
[お腹が痛い原因とは〜痛みを感じる部位から考えられる病気 …] (https://medicalnote.jp/contents/170606-019-OF)
[「腹痛」の原因・病院へ行く目安はご存知ですか？医師が監修 …] (https://medicaldoc.jp/symptoms/part_gastrointestinal/sy0107/)
[腹痛の原因と治療、解消法を徹底解説～急な激痛は要注意 …] (https://www.nhk.jp/p/kyonokenko/ts/83KL2X1J32/blog/bl/p92Kj48qlx/bp/pmxABxpw3b/)
[腹痛の原因は？痛みの種類と部位から予測【医師解説】] (https://allabout.co.jp/gm/gc/449916/)
[腹痛とは？症状や原因、病気との関係性や対処法を分かり …] (https://medipalette.lotte.co.jp/bodycondition/234)
