【アテキュラ吸入薬】の特徴、用法、吸入器の使い方、注意事項などを教えて!
気管支喘息の治療において、2020年の登場以来、その利便性と確かな効果で広く使われているのがアテキュラ(Atectura)です。
「カプセルをセットして吸う」という少しユニークなスタイルですが、コツを掴めば非常に使いやすいお薬です。
今回は、アテキュラの特徴から正しい使い方、そして使用上の注意点まで、最新情報を交えて分かりやすく解説します。
1. アテキュラってどんな薬? 3つの大きな特徴
アテキュラは、2つの有効成分が配合された「配合剤」です。
ICS(吸入ステロイド:モメタゾン):気道の炎症をじっくり抑える。
LABA(長時間作動型β2刺激薬:インダカテロール):狭くなった気道を広げて呼吸を楽にする。
特徴①:1日1回で24時間しっかり効く
アテキュラのメリットは、「1日1回1吸入」で済むことです。
朝でも夜でも、自分のライフスタイルに合わせた一定の時間に吸うだけで、丸一日効果が持続します。
特徴②:「吸えた!」が実感できる吸入器(ブリーズヘラー)
アテキュラには「ブリーズヘラー」という専用の吸入器を使います。
耳で聞く:吸うときにカプセルが「カラカラ」と回る音がします。
目で見る:透明なカプセルなので、中身が空になったか確認できます。
舌で感じる:乳糖が含まれているため、吸い終わったあとかすかに甘みを感じます。
特徴③:3つの用量設定
「低用量・中用量・高用量」
の3段階があり、症状に合わせて医師が最適な強さを選択できます。
2. 【図解】ブリーズヘラーの正しい使い方
アテキュラは「飲み薬」のようなカプセルですが、絶対に飲まないでください!
以下の手順で「吸入」します。
ステップ1:準備
- 吸入器のキャップを外します。
- マウスピース(吸い口)をパカッと後ろに倒して開けます。
- アルミシートからカプセルを1個取り出します(直前に取り出すのが鉄則。押し出さず、シートを剥がして取り出しましょう)。
ステップ2:セット
- カプセルを吸入器の穴に入れます。
- マウスピースを「カチッ」と音がするまで閉じます。
ステップ3:穴をあける
- 吸入器を垂直に立てて持ち、両サイドのボタンを同時に1回だけ「カチッ」と音がするまで強く押します。これでカプセルに穴が開きます。
- ボタンから指を離します(押したままだと薬が出てきません!)。
ステップ4:吸入
- まず、肺の中の空気をしっかり吐き出します(吸入器には吹きかけないでください)。
- マウスピースをしっかりくわえ、速く、深く吸い込みます。
【Point!】「カラカラ」という回転音が聞こえる強さで吸ってください。鳴らない場合、穴が空いてないか、吸う力が弱い可能性があります。
吸入器を口から離し、5秒程度、息を止めます。 その後、ゆっくり息を吐きます。
ステップ5:確認とうがい
- マウスピースを開け、カプセルが空になっているか確認します。
- 粉が残っていたら、もう一度ステップ4を繰り返します。
- 空のカプセルを捨て、キャップを閉めます。
最後に必ず「うがい」をしてください。
3. 注意事項と副作用:ここだけは守って!
「発作時」には使えません
アテキュラは「毎日コツコツ続けて炎症を抑える薬」です。
今まさに苦しいという急な喘息発作(発作)を止めるための薬ではありません。
発作時には、医師から指定された「レスキュー薬(メプチンなど)」を使用してください。
吸入後の「うがい」は必須
ステロイド成分が口の中に残ると、以下の副作用が出やすくなります。
嗄声(させい):声が枯れること。
口腔カンジダ症:口の中にカビが生え、白くなったり痛みが出たりすること。
ガラガラうがいとブクブクうがいをしっかり行いましょう。
飲み込まない・湿気に注意
カプセルは「吸入用」です。
間違えて飲んでしまった場合は、速やかに医師・薬剤師に相談してください。
吸入器は水洗い原則禁止です。
汚れが気になる場合は、乾いた布やティッシュで拭き取ってください。
4. まとめ:アテキュラで健やかな毎日を
アテキュラは、1日1回のシンプルな習慣で、喘息のコントロールを強力にサポートしてくれるお薬です。
「吸った感覚」が分かりやすいため、使い慣れると非常に安心感があります。
もし「吸う時にむせてしまう」「音が鳴らない」といったお悩みがあれば、遠慮なく薬剤師に相談してみましょう。
正しい手技こそが、薬の効果を最大限に引き出す近道です。
最後に
アテキュラ吸入薬は、1日1回1吸入で喘息をコントロールできるいい薬だと思います。
ただ、吸入器具やカプセルの使い方が慣れるまで、ちょっと時間がかかる患者さまがおられる気がします。
薬剤師側も【低用量・中用量・高用量】3種類を間違いなく確認して調剤する必要があり、
全体的に気にする項目が多い印象ですね!
これからの吸入薬は、【簡単、便利、吸入しやすい、破棄しやすい】がポイントかなと思います!
以上、ご参考になれば幸いです。
参考資料・リンク
PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構) – アテキュラ添付文書
ノバルティス ファーマ株式会社 – アテキュラをご使用される方へ
くすりのしおり – アテキュラ吸入用カプセル
