【心と体のケア】▶「トラネキサム酸の様々な効果を解説します」

心と体のケア
トラネキサム酸の様々な効果を解説します。
以下の文章は、添付文書や第一三共ヘルスケア「ペラックT錠」ホームページなどを参考にしています。

トラネキサム酸が喉の痛み、炎症や止血、湿疹、蕁麻疹などに有効な理由は、その作用機序にあります。

以下に詳しく説明します。

トラネキサム酸の主な作用

喉の痛み抑制作用

トラネキサム酸は、のどの痛みや腫れを和らげるために使用されます。

特に扁桃炎や咽頭炎、口内炎に対して効果的です。

のどが痛くなる原因は、菌やウイルスだけではありません。

のどが乾燥したり、使いすぎたり、アルコールやタバコなどで刺激をあたえすぎることも、のどの痛みの原因になります。熱いものを食べたり飲んだりして、のどが火傷すると痛くなります。

これらはプラスミンという物質が発生することで痛みや腫れなどのつらい症状を引き起こしますトラネキサム酸は、プラスミンの生成を抑えて、粘膜を修復します。

 

血管保護作用

トラネキサム酸は、血管内の微小な出血を抑える作用があります。

痒みや刺激などにより、皮膚や粘膜の血管が拡張して破れやすくなることがあります。

トラネキサム酸はこの出血を抑制し、症状を軽減します。

抗炎症作用

トラネキサム酸は、炎症を抑える作用を持っています。

湿疹や蕁麻疹は、免疫反応によって引き起こされる炎症性の皮膚疾患です。

トラネキサム酸は、炎症を和らげ、かゆみや発疹を軽減する効果があります。

抗アレルギー作用

トラネキサム酸は、アレルギー反応を抑える効果があります。

蕁麻疹はアレルギーによって引き起こされることが多いため、トラネキサム酸はかゆみや発疹を和らげるのに役立ちます。

その他

添付文書にはないのですが、シミの原因になるメラニン色素の生成を抑える作用があります。

そばかすや肝斑、老人性色素斑、傷などの炎症後色素沈着といったシミに効果があるといわれています。

産婦人科領域で過多月経に用いられることがあります。

 用法用量

成人: 通常、成人には250mg錠を1日2〜3回、食後に服用します。

小児: 小児用のシロップや散剤もあります。年齢によって内服する量が異なりますので、医師の指示に従って服用してください。

年齢          シロップ1日量(mL)

~1歳           1.5~4
2~3歳         3~7
4~6歳         5~13
7~14歳         8~20
15歳~          15~40

 

安全性と副作用

トラネキサム酸は一般的に安全で副作用が少ない薬ですが、以下の副作用が報告されています

消化器の副作用(食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、胸やけ)

過敏症(掻痒感、発疹など)  眠気

血栓のある方、血栓症がある方、腎不全のある方などでは慎重に使用する必要があります。

妊娠中と授乳中の使用

妊娠中・授乳中でも使用できる薬であり、安全性が高いとされています。

ただし、医師の指示に従って使用してください。

 

最後に

トラネキサム酸は、市販で「ペラックT錠®」「バブロンのど錠®」「ハレナース®」その他、総合感冒薬に配合されています。

空気の乾燥やお酒の飲み過ぎ、カラオケで歌い過ぎなどが原因でのどが痛い時は、市販薬を試してもいいと思います。

この時期、感冒症状で非常に多く処方されます。在庫がなくなるのではないかと心配するほどです。

のどに良し、皮膚に良し、アレルギーに良し、しかもある程度の出血を抑える不思議な万能薬です。

海外ではあまり使われないようですが、大切に使いたい薬の1つだと思います。

以上、ご参考になれば幸いです。

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