皆様、今年はよく笑いましたか?
「笑う門には福来る」とよくいわれます。これは、「いつも笑って暮らす家族の家には、自然と幸福がめぐってくる」という意味です。
笑いは、心と体の健康にさまざまな効果をもたらします。具体例をいくつか紹介しましょう。
笑いがもたらすメリット
笑うことで免疫力が高まります。
笑うと、免疫のコントロール機能を司る間脳に興奮が伝わり、情報伝達物質が活発に生産されます。
間脳は大脳と中脳の間にあります。間脳は神経やホルモンを介して全身の臓器の働きを調整しています。
その物質は、癌細胞やウイルスなど、体に悪影響を及ぼす物質を退治してくれるナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化します。
ナチュラル・キラー(natural killer; NK)細胞は、文字どおり全身をパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけるとすぐに攻撃するリンパ球です。
笑うことでストレスを軽減できます。
笑うと、脳からエンドルフィンという快楽ホルモンが分泌され、幸福感と鎮痛作用をもたらします。
笑うと自律神経のバランスが整い、血圧や心拍数が下がり、リラックス効果が得られます。
笑うことで糖尿病の予防や改善に役立ちます。
笑うと、血糖値の上昇が抑えられることが研究で示されています。
糖尿病患者が食事後に漫才を鑑賞して大笑いした場合、退屈な講義を聞いた場合に比べて、
食後血糖値の上昇が46mg/dLも低かったという実験結果があります。
この実験に参加したのは中高年の糖尿病患者19人。500kcalの食事を摂った後、1日目は糖尿病についての単調な講義を受け、2日目には吉本興業の芸人による漫才を鑑賞して大笑いした。
そして、いずれの日も食事から2時間後に採血をして、血糖値がどのくらい上がったかを調べた。その結果、講義を聞いた日の食後血糖値は平均で123mg/dL上がったのに対し、漫才を鑑賞した日は77mg/dLの上昇だった。
つまり、漫才で爆笑した日は講義を聞いた日に比べ、食後血糖値の上昇が46mg/dLも抑えられていたのです。
(出典:Diabetes Care.2003;26:1651-1652. Personalized Medicine Universe.2012;1: 2-6)
笑いは糖尿病患者の食後血糖値の上昇を抑制したのです。
笑うことで脳の働きを活性化できます。
笑うと、脳の前頭葉や側頭葉などの複数の部位が刺激され、記憶力や創造力、判断力などの認知機能が向上します。
笑うと脳のドーパミン系の神経活動が活発になり、学習や注意力にも良い影響があります。
以上のように、笑いは、心と体の健康に多くのメリットをもたらします。
日常生活で笑う機会を増やすことで、健康的で幸せな生活を送ることができるでしょう。
私は、仕事から帰るとブログばっかり書いて、家族と笑っていないことに気づきました。
来年は、「大盛りの福が来る」ような家庭にしたいですね。