▶「自律神経失調症とはどんな病気?漢方薬が効く?」

心療内科
自律神経失調症とはどんな病気?漢方薬が効く?

自律神経失調症とは、自律神経系(交感神経副交感神経)のバランスが乱れることで、

さまざまな身体的および精神的な症状が現れる状態を指します。

主な原因としては、過度なストレス、生活リズムの乱れ、環境の変化などが挙げられます。

 

自律神経失調症の主な症状

身体的症状:

めまい、耳鳴り、頭痛、動悸、発汗、胃腸の不調(便秘や下痢)、倦怠感、微熱など

精神的症状

不安感、イライラ、抑うつ、集中力の低下、睡眠障害など

 

治療法

自律神経失調症の治療には、薬物療法、心理療法、自律訓練法などが用いられます。

 

薬物療法

自律神経失調症の薬物療法では、以下のような薬が使用されます。

1.自律神経調整薬

グランダキシン(トフィソパム)

頭痛、低血圧、立ちくらみなどの症状に効果的です。

 

ハイゼット(ガンマオリザノール)

頭痛、肩こり、不安感などの症状に効果的です。

 

2.抗不安薬(精神安定剤)

ベンゾジアゼピン系抗不安薬

不安や緊張を和らげる効果があり、睡眠障害や筋肉の緊張を緩和する効果もあります。

 

3.抗うつ薬

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

セロトニンの分泌を促進し、不安を生じにくくする効果があります。

 

用法用量の例

グランダキシン(トフィソパム)

通常、成人には1回50mgを1日3回経口投与します。

 

ハイゼット(ガンマオリザノール)

通常、成人には1回50mgを1日3回経口投与します。

 

自律神経失調症の治療は個々の症状や原因に応じて異なるため、

医師の指導のもとで適切な治療を受けることが重要です。

 


自律神経失調症の治療には、薬物療法以外にもいくつかの効果的な方法があります。

いくつかの治療法を紹介します。

 生活習慣の改善

規則正しい生活

睡眠時間を確保し、食事のバランスを整えることが重要です。

 

適度な運動

軽い運動やストレッチを日常に取り入れることで、自律神経のバランスを整える効果があります。

 

ストレス管理

リラクゼーション法

ヨガ、瞑想、深呼吸などのリラクゼーション法を取り入れることで、ストレスを軽減し、自律神経のバランスを整えることができます。

 

趣味やリラックス時間の確保

趣味やリラックスできる時間を持つことで、心身のリフレッシュが図れます。

 

心理療法

認知行動療法(CBT)

ストレスや不安の原因となる考え方や行動を見直し、改善するための心理療法です。

 

カウンセリング

専門のカウンセラーと話し合うことで、ストレスや不安を軽減することができます。

 

 オーソモレキュラー栄養療法

オーソモレキュラー栄養療法(orthomolecular medicine)

栄養素のバランスを整えることで、健康回復を促す治療法です。必要な栄養素をサプリメントや食事で補います。

 オーソモレキュラー栄養療法とは、自分にとって最適な食事必要な栄養素を知るために詳細な検査を行います。

その結果から最適な食事を知り実践し、必要な栄養素をサプリメントで補体充する治療法です。

 

これらの治療法は、個々の症状や原因に応じて組み合わせることが重要です。

医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけることが大切です。

 


自律神経失調症に効く漢方薬

自律神経失調症に効果が期待できる漢方薬について詳しく説明します。

漢方薬は、個々の体質や症状に合わせて処方されるため、効果的な治療法として広く利用されています。

1.酸棗仁湯(さんそうにんとう)

適応症状 : 神経過敏、不眠症

体力が低下しており、心身が疲れている方に向いています。

 

2.半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

適応症状 : 気分がふさぎこみ、のどに物がつまったような感じ、息苦しさ

からだのエネルギーである「気」の巡りをよくすることで、ふさいだ気分やのどの異物感を和らげます。

 

3.苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

適応症状 : めまい、頭痛、動悸

胃腸の水分代謝を促すことで余分な水分を取り除き、自律神経の乱れから生じるめまいや耳鳴りなどの症状を和らげます。

 

4.柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

適応症状: 精神不安、イライラ

からだのエネルギーである「気」の巡りを整え、体内にこもった熱を冷ますとともに心を鎮めます。

 

5.加味逍遙散(かみしょうようさん)

適応症状 : 更年期障害、月経周期に関する精神症状

からだの栄養である「血」を補うことで、滞っていた「気」の巡りを改善し、精神不安やイライラ、不眠などの症状を和らげます。

 

6.加味帰脾湯(かみきひとう)

適応症状 : 精神不安、不眠症

からだが弱くて顔色も悪く、疲れやすくて気力が出ない方や、疲れているのに眠れない方におすすめです。

 

7.抑肝散(よくかんさん)

適応症状 : 神経の高ぶり、不眠症、小児夜泣き

「気」の巡りをよくして自律神経のバランスを整えることで、イライラや興奮といった神経の高ぶりを抑えます。

 

漢方薬は副作用が少ないとされていますが、体質や症状に合わない場合もあるため、

医師、薬剤師など専門家の指導のもとで使用することが大切です。 

 


 最後に

私は、前にも公言したことがありますが、メンタルが強いタイプではありません。

その代わり、好きな物事に集中しやすく、真面目で繊細(?)なのでブログで文章を発信する作業は、好きなことでストレス発散なのです。

今後も、健康、生活習慣、薬や認知症、薬剤師に関するいろいろなテーマでお話していきたいと思います。

いつもご一読いただき、感謝いたします。

以上、ご参考になれば幸いです。

 

参考資料

自律神経失調症 (じりつしんけいしっちょうしょう)とは | 済生会. https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/autonomic_dysfunction/.

自律神経失調症はどれくらいで治る?治療方法と回復までの …. https://sanyokai-clinic.com/kokoro/4044/.

[医師監修・作成]自律神経失調症への効果が期待できる漢方薬 …. https://medley.life/diseases/54edb29f6ef458903585ce37/details/coping/herbal-medicine-anxiety/.

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