▶【菓子パン】の食べ過ぎが脳や体に与える悪影響をわかり易く教えて!

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【菓子パン】の食べ過ぎが脳や体に与える悪影響をわかり易く教えて!

コンビニやスーパーに入ると、入り口付近の目立つ棚にずらりと並ぶ、色とりどりの「菓子パン」。

ふんわりとしたメロンパン、つややかなチョココロネ、ずっしりとしたあんパン。

どれも100円ちょっとで買えて、手軽で、何より美味しいですよね。

忙しい朝、とりあえず菓子パンとコーヒーで済ませていませんか?

あるいは、デスクワークの合間の「自分へのご褒美」として、甘いパンをかじっていませんか?

もし、あなたが

「最近、なんだか疲れが取れない」「昼食後に猛烈に眠くなる」「イライラしやすくなった」

と感じているなら、その原因は毎日のように食べているその菓子パンにあるかもしれません。

今回は、決して脅かすわけではありませんが、最新の栄養学や脳科学の視点から、

菓子パンの常食が脳と体に引き起こすサイレントな不調」について、少し踏み込んでお話ししたいと思います。

これを読めば、明日からのパンコーナーでの選択が少し変わるはずです。

 

1. 脳を襲う「血糖値のジェットコースター」

菓子パンを食べた直後、私たちは幸せな気分になります。

しかし、その裏で体内では緊急事態が起きています。それが「血糖値スパイク」です。

菓子パンの正体は、精製された小麦粉(糖質)と、大量の砂糖、そして油です。

食物繊維がほとんど含まれていないため、食べた瞬間、胃腸から猛スピードで糖が吸収されます。

すると、

血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が垂直に跳ね上がります。
至福の直後に訪れる「脳のガス欠」

血糖値が急上昇すると、体はそれを下げようとして、すい臓から「インスリン」というホルモンを大量に放出します。

今度は逆に、血糖値が急降下します。この乱高下が脳にとって最大のストレスです。

血糖値が急激に下がると、脳のエネルギー源であるブドウ糖が一時的に不足し、以下のような症状が現れます。

  • 猛烈な眠気、気絶しそうなダルさ
  • 集中力の欠如(いわゆる「ブレインフォグ」)
  • 理由のない不安感やイライラ

「ランチに菓子パンを食べると、午後3時ごろにまた甘いものが欲しくなる」のは意志が弱いからではありません。

血糖値が下がりすぎて、脳が「緊急エネルギー補給」を命じている生理現象なのです。

これを繰り返す状態を「機能性低血糖」と呼び、現代人の慢性疲労の大きな原因の一つとされています。

 

2. 「マイルドドラッグ」としての依存性

菓子パンはやめられない」と感じるのは、あなたの性格のせいではなく、脳の報酬系というシステムのせいです。

最新の研究では、精製された砂糖と脂肪の組み合わせは、脳のアヘン受容体やドーパミン系を刺激し、麻薬に近い依存性を持つことがわかっています。

自然界には「高糖質かつ高脂質」な食べ物は存在しません(果物は糖質のみ、肉は脂質とタンパク質)。

しかし、メロンパンやデニッシュはどうでしょうか?

小麦(糖質)+砂糖(糖質)+マーガリン(脂質)の塊です。

この「糖質×脂質」の黄金比は、脳にとって快楽の極みであり、理性を司る前頭葉のブレーキを破壊します。

「あともう一口だけ」と思って食べ始めたのに、気づいたら一個全部食べてしまっていた、

という経験はありませんか? それは脳がハッキングされている状態なのです。

 

3. 体を内側から焦がす「糖化」と老化

菓子パンの摂取は、美容面でも、そして将来の認知症リスクという意味でも、大きなリスクをはらんでいます。

キーワードは「糖化(とうか)」です。

体内で余った糖分が、体の組織を作っているタンパク質と結びつき、体温で温められることで、「AGEs(終末糖化産物)」という悪玉物質が生成されます。

わかりやすく言うと、ホットケーキを焼くと褐色になって硬くなりますよね。

あれが「糖化」です。同じことが、人間の体の中で起こります。

肌への影響

コラーゲン繊維が糖化して硬くなり、弾力を失います。

これがシワ、たるみ、肌の黄ばみ(くすみ)の直接的な原因になります。

脳への影響

最新の研究では、このAGEsが脳内に蓄積することが、アルツハイマー型認知症のリスクを高める要因の一つであると指摘されています。

脳の神経細胞が「焦げ付いて」機能を失っていくイメージです。

毎日菓子パンを食べることは、自分自身の体を毎日弱火でじっくりと焦がし、老化を加速させているようなものなのです。

4. 超加工食品(UPF)としての危険性

最近の栄養学で最もホットな話題の一つが「超加工食品(ウルトラ・プロセッスド・フード)」です。菓子パンはその代表格です。

コンビニのパンの裏面にある原材料表示を見たことがありますか?

小麦粉、砂糖、卵」だけで作られているものは稀です。

植物油脂、果糖ブドウ糖液糖、乳化剤、イーストフード、加工澱粉、香料、pH調整剤…」と、カタカナがびっしりと並んでいるはずです。

質の悪い油「トランス脂肪酸」と「オメガ6

特に問題なのが「植物油脂」「マーガリン」「ショートニング」です。

かつて騒がれたトランス脂肪酸は、企業努力により低減されつつあります。

しかし、安価な植物油脂には「リノール酸(オメガ6脂肪酸)」が過剰に含まれています。

オメガ6は必須脂肪酸ですが、現代人は摂りすぎており、過剰摂取は体内で「炎症」を引き起こします。

この「慢性の炎症」こそが万病の元です。

血管を傷つけ動脈硬化を招き、アレルギーを悪化させ、そして脳の神経細胞にも炎症(ニューロインフラメーション)を起こします。

最近の研究では、うつ病やメンタルの不調は「脳の炎症」が関与しているという説が有力になっています。

「なんとなく気分が晴れない」のは、質の悪い油による脳の炎症が原因かもしれないのです。

 

5. 腸内環境の破壊とメンタルヘルス

脳腸相関(のうちょうそうかん)」という言葉をご存知でしょうか。

脳と腸は迷走神経で繋がっており、お互いに強い影響を与え合っています。

菓子パンに含まれる大量の砂糖や食品添加物(保存料や乳化剤など)は、腸内細菌のバランスを崩します。

悪玉菌の増殖

砂糖は、カンジダ菌などの悪玉菌や真菌(カビ)の大好物です。

腸粘膜の炎症

グルテン(小麦)や添加物が腸壁を刺激し、「リーキーガット症候群(腸漏れ)」を引き起こすリスクがあります。

腸内環境が悪化すると、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」(実は9割が腸で作られます)がうまく合成されなくなります。

菓子パンばかり食べていると、お腹の調子が悪くなるだけでなく、

不安感が増したり、ストレスに弱くなったりするのは、この「脳腸相関」が崩れるためです。

 

具体的にどうすればいい? 無理のない脱出法

ここまで怖い話が続きましたが、決して「一生パンを食べるな」と言いたいわけではありません。

大切なのは「頻度」と「食べ方」を変えることです。

明日からできる、脳と体を守るための具体的なアクションプランをご紹介します。

 

1. 「食事代わり」ではなく「嗜好品」と心得る

菓子パンは「パン(主食)」ではなく、「ケーキ(お菓子)」だと認識を変えてください。

ケーキを毎朝朝食にする人はいませんよね?

「忙しいから菓子パンで済ませる」のではなく、

「今日は特別なご褒美として、高級なパン屋さんの美味しい菓子パンを半分だけ食べる」という風に、付き合い方を変えましょう。

2. 「ベジファースト」「プロテインファースト」を守る

どうしても菓子パンを食べたいときは、

空腹の状態でいきなりかぶりつくのだけは避けてください。それが血糖値スパイクの引き金です。

コンビニなら、ゆで卵、サラダチキン、豆乳、あるいは海藻サラダなどを先に胃に入れます。

食物繊維やタンパク質が先にあると、後から入ってくる糖質の吸収が緩やかになります。

 

3. 原材料表示を見る癖をつける

裏面を見て、原材料の最初に「小麦粉」ではなく「砂糖」や「フラワーペースト」が来ていないかチェックしましょう。

また、

「マーガリン」「ショートニング」が使われていないもの(バター使用のものなど)を選ぶだけでも、体への負担は違います。

最近では、全粒粉や大麦を使った低糖質のパンや、高タンパクを謳ったパンもコンビニで買えるようになりました。

これらを賢く利用するのも手です。

 

4. 3週間だけ、やめてみる

味覚と脳の依存状態をリセットするには、個人差はありますが約2週間〜3週間かかると言われています。

最初の3日間は辛いかもしれませんが、騙されたと思って3週間、菓子パンを断ってみてください。

驚くほど朝の目覚めが良くなり、日中の眠気が消え、肌の調子が良くなることに気づくはずです。

その時初めて、「あぁ、自分は菓子パンに支配されていたんだな」と実感できるでしょう。

 

まとめ

手軽で安くて美味しい菓子パン。それは現代社会が生み出した「快楽のシステム」そのものです。

しかし、その代償として私たちは、集中力、安定したメンタル、そして若々しい細胞を差し出しているのかもしれません。

あなたの体は、あなたが食べたもので作られています。

脳の霧を晴らし、軽く動ける体を取り戻すために。

明日の朝、棚に並ぶ魅力的なパッケージの前で、一瞬だけ立ち止まって考えてみてください。

「これは、今の自分の脳と体に本当に必要なエネルギーだろうか?」と。

その小さな問いかけが、あなたの未来の健康を大きく変える第一歩になります。

以上、ご参考になれば幸いです。

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