今日は、最近あった散薬力価計算を必要とする症例をご紹介します。
✔ 実際の処方
当薬局には、アスベリン散10%しかなく、今まで長年アスベリン散しか処方されていません。
この日は、患者さまが多く医師も大変だったと思います。入力を間違えたのでしょう。
疑義照会をするときに、アスベリン散10%なら何gになるのか考えておく必要があります。
そこで久しぶりに計算をしょうとすると自信がないのです。
若い薬剤師なら当たり前にできると思います。私も若い頃は暗算で即答していました。
還暦前にもなると頭が上手く働かず、モヤっとしてあやふやなのです。これは、同世代の方ならわかってもらえると思います。
結局、まだ若い薬局長が答えを出し、また疑義照会し、考えた数値と合っていました。
私の考え方
私は、こう納得しました。
アスベリンドライシロップ2%は、50倍に薄めており、それが2.5gです。
アスベリン散10%は、10倍に薄めており、それが何gになるかです。
他にも考え方があるようですが、私はこれで覚えます。
✔ 実際の処方
アスベリン散10%でいくらになるか、計算してみて下さい。
答えは一番下にあります。
最後に
薬局薬剤師業界も機械化、PC化が進み便利なってきています。
その反面、診療報酬の計算、複雑な薬剤相互作用などは人の知識では限界があります。
さらにマイナンバーカードが普及すれば、紐付いている情報、例えば注射薬の情報なども理解している必要があります。
忙しい薬局で毎回「今から調べますね」と流暢に言っている暇はありません。
これらの薬剤情報を的確に、迅速に扱える知識、技術が求められています。
わかりやすい言葉で話す能力も必要です。
私はなんとか若い時の頭脳を復活させながら、新しい知識を習得し、まだまだ新人薬剤師の見本でいたいですね。
以上、ご参考になれば幸いです。
②の答えは 0.4g/日 です。