チェロの音をベリンガーADI21で増幅する時、適切で安価なスピーカーは?

チェロ
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チェロの音をベリンガーADI21で増幅する時、適切で安価なスピーカーは?

チェロの録音やライブ配信において、

コンデンサーマイクの「空気感」とピエゾマイクの「アタック感」を混ぜ合わせ、

さらにベリンガーの名機 ADI21 を通すというセッティングは、驚くほど賢く、プロフェッショナルな選択です。

ADI21は「アコースティック・モデリング」を得意としており

ピエゾ特有の硬い音を中和して、チェロの持つ木製楽器らしい「温かみ」を補完してくれます。

しかし、その作り込んだ音が最終的にスピーカーでボヤけてしまっては意味がありません。

今回は、最新の市場動向を踏まえ、3万円以下で手に入る

チェロの豊かな中低音」と「ADI21のアナログ感」を最大限に引き出すスピーカー5選をご紹介します。

 

チェロとADI21のためのスピーカー選び:3つの鉄則

チェロの音域は非常に広く、特にC線(最低音)の響きをどう処理するかがスピーカーの腕の見せどころです。

 

中域(ミッド)の表現力

チェロの主戦場である中域が痩せないこと。

ADI21の「BLEND」の再現

生音とモデリング音の微妙な混ざり具合を聴き取れる解像度。

底面の共振対策

チェロの低音はスピーカーを激しく振動させるため、安定感があること。

これらを満たす、2025年現在のおすすめモデルを見ていきましょう。

 

1. JBL 305P MkII

空間を包み込む「包容力」でチェロのスケール感を再現

まず外せないのが、JBLの 305P MkII です。

このスピーカーの最大の特徴は、独自設計の「イメージコントロールウェーブガイド」が生み出す圧倒的な音の広がりです。

チェロをコンデンサーマイクで録ると、楽器の周囲にある「部屋の鳴り」までキャプチャされます。

305P MkIIは、その空気感をまるで目の前で演奏しているかのように立体的に再現してくれます。

また、5インチのウーファーを搭載しているため、

ADI21でピエゾの低音をブーストしても音が割れたり詰まったりせず、余裕を持って鳴らしきってくれます。

広い部屋で、チェロのゆったりした響きを堪能したい」という方には、この価格帯で最強の選択肢です。

 

2. PreSonus Eris 3.5 (Gen 2)

ピエゾの芯とマイクの艶を見事に描き分ける「緻密さ

2024年末から2025年にかけて、圧倒的な支持を得ているのが第2世代に進化した Eris 3.5 です。

非常にコンパクトですが、その中身は驚くほど本格的なモニター志向です。

ADI21の「BLEND」つまみを回すと、音が徐々に太くなっていくのが分かりますが、Eris 3.5はその変化を非常に克明に映し出します。

今はピエゾが勝ちすぎているな」「マイクの質感がもう少し欲しい」といった、音作りの判断を迷わせません。

デスクの上に置いて、練習や細かい音色チェックをするには最高のパートナー。

低域も改善されており、チェロの重厚なピッチ感も逃しません。

 

3. Mackie CR5-X

太くて実直」チェロの箱鳴りをダイレクトに伝える

チェロは「木」の楽器です。

その木質的な響きを最も音楽的に鳴らしてくれるのが、Mackieの CR5-X です。

Mackieは伝統的に「タフでパンチのある音」が持ち味ですが、

このモデルは5インチのウーファーを活かし、チェロの「胴鳴り」の成分を濃厚に再生します。

ADI21のチューブ・エミュレーションを通した時の「音の太さ」を、そのまま体感できるのが魅力です。

高域も刺さりすぎずマイルドなので、コンデンサーマイクのキンキンした部分が気になる場合も、

CR5-Xなら耳に優しく、長時間の演奏やモニタリングでも疲れにくいのが嬉しいポイントです。

 

4. Edifier MR4

驚異のフラット特性で「素材の味」をありのままに

最近の制作現場で話題なのが、低価格ながら恐ろしいほどのフラットさを誇る Edifier MR4 です。

1万円台という安さからは想像できないほど、色付けのない音を出します。

チェロに2つのマイクを立ててADI21でミックスする場合、スピーカー自体にクセがあると、何が正しい音か分からなくなることがあります。

MR4は、マイクが拾った音、ADI21が加工した音を「そのまま」届けてくれます。

Monitor」モードに切り替えることで、余計な低域の強調を排除できるため、

チェロの最低音域が部屋の中でブーミー(モコモコ)になるのを防ぎ、正確な音作りをサポートしてくれます。

 

5. Behringer TRUTH 3.5

同ブランドの「阿吽の呼吸」で、ADI21のポテンシャルを解放

最後におすすめしたいのが、プリアンプと同じブランドで揃える Behringer TRUTH 3.5 です。

あえてブランドを統一するメリットは、設計思想が共通していることです。

ADI21から出力されるアナログライクな信号を、TRUTH 3.5は非常にスムーズに受け止めます。

インピーダンスやレベルの相性が良いためノイズに強く、

非常にクリアなリスニング環境が構築できます。

ベリンガーのスピーカーは近年非常にクオリティが上がっており、特に中域の解像度が優秀です。

チェロの旋律線がはっきりと前に出てくるため、メロディの表情を確認するのに最適な一台です。

 

チェロ演奏者のための設置のアドバイス

スピーカーを導入したら、ぜひ試してほしいのが 「スピーカーを自分に向ける」 ことです。

チェロを弾きながら聴く場合、スピーカーは椅子に座った時の「耳の高さ」に来るように設置するのが理想です。

また、スピーカーの下に「インシュレーター(防振ゴムや専用の台)」を置くだけで、チェロの低いC線の音が驚くほど引き締まります。

ADI21で整えた美しい音が、さらに輝きを増すはずです。

以上、ご参考になれば幸いです。

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