▶障害厚生年金について教えて!

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障害厚生年金について教えて!

2026年度(令和8年度)の最新情報を反映し、障害厚生年金の仕組みや受給のポイントを、専門用語を噛み砕いて詳しく解説します。

 

障害厚生年金の完全ガイド

2026:もしもの時にあなたを支える「給与に連動する年金」のすべて

こんにちは。今日は、会社員や公務員として働く皆さんにぜひ知っておいてほしい「障害厚生年金」についてお話しします。

2026年に入り、物価高の影響を受けて年金額も改定されました。障害年金は「一度決まったら終わり」ではなく、時代に合わせて変化する制度です。

「自分には関係ない」と思わずに、万が一の際の強力なセーフティネットとして、その中身を一緒に確認していきましょう。

 

1. 障害厚生年金と障害基礎年金の決定的な違い

まず整理しておきたいのが、「自分はどちらの対象か?」という点です。

大きな違いは、「初診日(その病気で初めて病院に行った日)」にどの年金制度に入っていたかで決まります。

障害基礎年金

初診日に自営業、学生、主婦、無職だった方。

障害厚生年金

初診日に会社員や公務員(厚生年金加入者)だった方。

障害厚生年金の最大の特徴は、「1階・2階建ての二階部分」という点です。

1級・2級に該当すれば、国民年金(基礎年金)に加えて厚生年金が上乗せされます。

さらに、基礎年金にはない「3級」という枠組みがあるのも、厚生年金ならではの手厚いメリットです。

 

2. 【2026年度版】いくらもらえる?最新の支給額

2026年度(令和8年度)の年金額は、前年度から厚生年金の報酬比例部分が約2.0%引き上げられました。

具体的な受給額の仕組みを見ていきましょう。

1級・2級:基礎年金+厚生年金の「上乗せスタイル」

障害の状態が重い1級・2級の場合、まずベースとなる「障害基礎年金」が支給されます。

2026年4月分からの基礎年金月額は、2級で70,608円、1級はその1.25倍の88,260円です。

これに、あなたがこれまで納めてきた保険料や加入期間に応じて計算される「報酬比例の年金額」がプラスされます。

つまり、現役時代の給与が高かった人ほど、受給額も多くなる仕組みです。

3級:厚生年金独自の「最低保障」

「1級・2級ほどではないけれど、仕事に著しい制限がある」という場合に支給されるのが3級です。

3級には基礎年金の上乗せはありませんが、独自の最低保障額が設定されています。

2026年度の3級最低保障額は、年額で635,500円(月額 約52,900円)となっています。

家族へのプラスアルファ「加算制度」

1級・2級の方には、家族構成に応じた加算もあります。

配偶者加給年金

65歳未満の配偶者がいる場合、年額で約24万円がプラスされます。

子の加算

高校卒業までの子供がいる場合、1人目・2人目につき年額で約24万円がプラスされます。

 

3. 申請のためにクリアすべき「3つの高い壁」

障害厚生年金を受け取るためには、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。

どれか一つでも欠けると、受給は難しくなります。

壁①:初診日要件(厚生年金に入っていたか)

繰り返しになりますが、これが一番重要です。

数年前、数十年前の「あの時」に厚生年金に入っていたかどうか。

当時の給与明細や年金定期便の記録がカギを握ります。

壁②:保険料納付要件(ちゃんと払っていたか

初診日の前日において、それまでの加入期間の3分の2以上保険料を納めている(または免除されている)必要があります。

ただし、救済措置として「直近1年間に未納がない」という特例もあります。

壁③:障害認定日要件(状態は基準を満たしているか)

初診日から1年6ヶ月経った日(障害認定日)において、国が定める障害等級に該当している必要があります。

 

4. 2026年の注目ポイント:認定基準の「現在地」

 

近年、障害年金の審査はより実態に即したものへとアップデートされています。

特に注目されているのが、「精神障害」と「がん・難病」の認定です。

以前は「働いている=障害年金はもらえない」という誤解がありましたが、現在は違います。

2026年の運用でも、

「就労していても、職場でどのような配慮を受けているか(短時間勤務、単純作業への変更、周囲のサポートなど)」

が、審査において非常に重視されるようになっています。

また、がん患者の方についても、抗がん剤の副作用による倦怠感やしびれなど、

目に見えにくい苦痛が日常生活にどれだけ影響を与えているかが、認定の重要なポイントとして確立されています。

 

5. 知っておきたい「働きながら受給」のルール

「障害厚生年金をもらうと、会社を辞めなければならないのでは?」と心配される方が多いですが、その必要はありません。

障害厚生年金は、仕事を続けることを前提とした3級という区分がある通り、「働きながら受け取ること」が可能です。

また、

2026年4月からは、働きながら年金を受け取る際の「在職老齢年金」の基準額も月額65万円に引き上げられており、

高い給与を得ていても年金が全額支給されるケースが増えています。

 

6. 手続きを成功させるためのアドバイス

障害厚生年金の申請で最も苦労するのが「診断書」と「申立書」の作成です。

医師に診断書を書いてもらう際は、診察室での様子だけでなく、

「家で具体的に何に困っているか(一人で着替えられない、食事の用意ができない、外出が怖いなど)」を紙にまとめて渡すのがコツです。

医師はあなたの日常生活のすべてを知っているわけではないからです。

また、自分で書く「病歴・就労状況等申立書」では、これまでの経過を感情的にならず、客観的な事実(通院頻度、入院期間、仕事でのトラブルなど)を時系列で整理しましょう。

 

最後に:あなたを支える権利を大切に

障害厚生年金は、あなたがこれまで一生懸命働いて、保険料を納めてきたからこそ得られる「正当な権利」です。

病気やケガで心身ともに疲弊しているときに、複雑な書類と向き合うのは大変な作業です。

しかし、月々数万円から十数万円の安定した収入があることは、心の安定に直結します。

2026年度の改定で受給額も増額傾向にありますので、まずは「自分の今の状態は対象になるのかな?」と興味を持つことから始めてみてください。

もし不安なら、全国の年金事務所や、障害年金を専門とする社会保険労務士などの専門家を頼るのも賢い選択です。

一歩踏み出すことで、少しでもあなたの未来の負担が軽くなることを願っています。

以上、ご参考になれば幸いです。

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