▶抗がん剤「ボシュリフ錠」の特徴、用法用量、副作用などを教えて!

抗腫瘍薬、治療法
抗がん剤「ボシュリフ錠」の特徴、用法用量、副作用などを教えて!

ボシュリフ錠(成分名:ボスチニブ)は、慢性骨髄性白血病(CML)を治療するための新しい抗がん剤です。

この薬は、BCR-ABLチロシンキナーゼという異常な酵素の働きを特異的に阻害することにより、白血病細胞の異常増殖を抑える作用を持っています。

以下では、ボシュリフ錠の特徴、用法用量、副作用について詳しく解説します。

 

ボシュリフ錠の特徴

1. 分子標的治療薬

ボシュリフは、分子標的薬の一つであり、特にCMLに特異的に作用することが特徴です。

この薬はBCR-ABLチロシンキナーゼの下流にも作用しており、白血病の進行を効果的に抑えます。

2. 作用機序

ボシュリフは、BCR-ABLチロシンキナーゼに競合的に結合し、その活性を阻害します。

これにより、正常な細胞への影響を最小限に抑えつつ、白血病細胞の増殖を抑えることが可能になります。

3. 治療対象

主に初発の慢性期CMLの患者に使用されますが、従来の治療に抵抗性を示す患者にも効果が期待されています。

持続的な治療により、長期的な寛解が得られることがあります。

 

用法用量

ボシュリフ錠の標準的な用法用量は以下の通りです。

成人の場合

通常、1日1回500mgを食後に経口投与します。

ただし、初発の慢性期CMLの場合は、初期投与量として400mgが推奨されます。

服用方法

錠剤は水で飲み込むことが推奨されています。

食事の影響を受けることがあるため、空腹時や大量の脂肪分を含む食事とは避けることが望ましいです。

中止や調整の基準

副作用の発現

特に血液に関連する副作用(例えば、白血球減少や血小板減少等)が見られた場合には、用量の調整や一時的な中止が考慮されます。

肝機能障害

肝機能障害がある患者の場合、ボシュリフの投与量を減少させることがあります。

 

副作用

ボシュリフ錠は、効果が期待される一方で、いくつかの副作用もあります。

以下に、主な副作用を示します。

1. 血液障害

白血球減少:感染症のリスクが増加する可能性があります。

貧血:疲労感や息切れを引き起こすことがあります。

血小板減少:出血傾向が見られることがあります。

2. 消化器症状

下痢:食事により悪化することがあるため、対策が必要です。

吐き気・嘔吐:吐き気がひどい場合は医師に相談することが勧められます。

3. 肝機能障害

肝機能に影響を及ぼす場合があります。定期的な肝機能検査が必須です。

4. 皮膚症状

発疹やかゆみなどが見られることがあります。

5. その他

疲労感:治療中は体のだるさが増すことがあります。

各副作用は個々の患者によって異なるため、治療中は主治医とよく相談することが重要です。

また、重大な副作用が認められた場合には、すぐに投与を中止し、適切な対処を行うことが必要です。

 

まとめ

ボシュリフ錠は、CMLの治療において非常に重要な役割を果たしている薬剤です。

その分子標的治療の特性により、患者にとって副作用を抑えつつ有効な治療手段となります。

しかし、使用に際しては副作用や用法・用量に十分気を配る必要があります。

意図的なフォローアップや医師への相談を怠らず、慎重な治療を進めることが大切です。

ボシュリフが適応される条件や具体的な治療経過については、信頼できる医療機関でじっくりと相談することをお勧めします。

患者さんの治療に関する情報は日々更新されており、最新の研究成果に基づいたアドバイスを受けることで、より良い治療結果が期待できます。

以上、ご参考になれば幸いです。

 

参考資料

[【血液専門医が解説】ボシュリフ(ボスチニブ)の効果と副作用](https://ueno-okachimachi-cocoromi-cl.jp/knowledge/bosutinib/)

[ボシュリフ錠100mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)](https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/prd/42/4291036F1028.html)

[ボシュリフ – ボスチニブ](http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se42/se4291036.html)

[ボシュリフ(ボスチニブ)の作用機序・副作用【CML】 – パスメド](https://passmed.co.jp/di/archives/598)

[ボシュリフ錠100mgの基本情報(作用・副作用・飲み合わせ … – QLife](https://www.qlife.jp/meds/rx40180.html)

[[PDF] ボシュリフ錠100mg – Pfizer](https://labeling.pfizer.com/ShowLabeling.aspx?id=21399)

[ボスチニブ水和物(ボシュリフ ®錠100 mg)の 薬理学的特徴および …](https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/147/5/147_311/_pdf)

[ボシュリフ(ボスチニブ) | がん情報サイト「オンコロ」](https://oncolo.jp/drugs/bosulif)

[ボシュリフ:従来薬抵抗性の慢性骨髄性白血病患者に有効](https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/201410/539080.html)

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