テルミサルタン(商品名:ミカルディス®)は、日本で広く使用されている高血圧治療薬で、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)に分類されます。
テルミサルタンは、主に血圧を下げ、心臓や腎臓への負担を軽減する役割を担っています。
最近では、テルミサルタンを含む複数の配合剤が市場に登場し、患者さんにとっての治療選択肢が広がっています。
本記事では、テルミサルタンを含む配合剤の最新情報を具体的に詳述し、それぞれの特徴や利点、注意点について掘り下げていきます。
テルミサルタンを含む主な配合剤
1. テルミサルタン・アムロジピン配合剤
概要
テルミサルタン・アムロジピン配合剤は、最も一般的な配合剤の一つで、テルミサルタンとカルシウム拮抗薬であるアムロジピンを組み合わせたものです。
この組み合わせは、相乗効果により高血圧の管理をより効果的に行うことができます。
商品名と剤型
ミカムロ配合錠(テルミサルタン40mg/アムロジピン5mg)
テラムロ配合錠(テルミサルタン40mg/アムロジピン5mg)
用法・用量
通常、成人には1日1回経口投与が推奨されており、用量は40mg/5mgとして使用されます。
効能・効果
高血圧症の治療に用いられ、TELとAmlodipineの相乗効果により、血圧を効果的に下げることが期待されます。
副作用
考えられる副作用には、頭痛、めまい、浮腫、低血圧などがあります。
特に複数の薬剤を含むため、副作用のリスクは個別に管理する必要があります。
2. テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤
概要
ヒドロクロロチアジドは、利尿作用を持つ薬剤で、テルミサルタンとの組み合わせで高血圧の治療に利用されます。
この配合剤は、血圧を下げるだけでなく、体内の余分な水分を排除することによって、さらに効果を上げることが期待されています。
商品名と剤型
ミコンビ配合錠(テルミサルタン40mg/ヒドロクロロチアジド12.5mg)
テルチア配合錠(テルミサルタン40mg/ヒドロクロロチアジド12.5mg)
用法・用量
成人には通常、1日1回経口投与で、テルミサルタンの用量は40mg、ヒドロクロロチアジドは12.5mgとされています。
効能・効果
この合剤は、高血圧症に対する効果が期待されており、特に水分貯留が見られる患者に対して有効です。
副作用
副作用には、脱水症状、電解質異常(特に低カリウム血症)があるため、使用には注意が必要です。
また、利尿剤の影響を受けるため、腎機能に注意が必要です。
3. テルミサルタン・アムロジピン・ヒドロクロロチアジド配合剤
概要
この合剤は、テルミサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドの3つの成分を含む治療薬で、
複数の作用機序を持つため、特に治療が難しい高血圧の患者に対して有力な選択肢となります。
商品名と剤型
ミカトリオ配合錠(テルミサルタン80mg/アムロジピン5mg/ヒドロクロロチアジド12.5mg)
用法・用量
通常、成人には1日1回の経口投与が推奨され、その中でテルミサルタンの用量は80mg、アムロジピンは5mg、ヒドロクロロチアジドは12.5mgとされています。
効能・効果
高血圧の治療においては、3つの異なる機序が相乗的に作用するため、体内の血圧をより円滑に調整することが期待されます。
特に、単剤治療で効果が不十分な場合に有効です。
副作用
3成分が含まれるため、副作用の可能性が高まりますが、一般的には頭痛、めまい、電解質異常などが見られる可能性があります。
使用する場合は、患者の状態を常にモニタリングすることが求められます。
テルミサルタン配合剤の利用と重要性
メリット
1. 服薬の利便性
複数の薬を一緒に服用できるため、患者の日常生活における服薬の負担が軽減されます。
これにより、服薬アドヒアレンスが向上する可能性があります。
2. 相乗効果
異なる作用機序を有する薬剤同士の組み合わせにより、効果が増強されることが多く、より難治性の高血圧症に対する有力な治療法となります。
デメリット
1. 副作用のリスク
複数成分からなるため、それぞれの副作用が出現する可能性があり、特に腎機能に影響を与えることがあるため注意が必要です。
2. 医師による慎重なフォローが必要
特に複数の薬を扱うことで、治療計画の調整が必要になり、医師のフォローが不可欠になります。
最新の研究と情報
最近の研究では、テルミサルタンを含む合剤の血圧管理における有効性がいくつか確認されています。
テルミサルタンとアムロジピンの配合剤は、他の治療法と比較して優れた臨床結果を示し、心血管リスクの低下に寄与することが期待されています。
また、テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤の研究も進んでおり、特に心不全のリスクがある患者において、その有用性が示されています。
従って、今後元気な生活を送るための一助として、これらの薬剤がますます効果的な治療法として導入されることが期待されています。
まとめ
テルミサルタンを含む配合剤は、高血圧治療において非常に多岐にわたる選択肢を提供しています。
患者さんの状態に応じた適切な治療が行われることで、質の高い治療が達成でき、多くの患者が健康的な生活を送るための基盤が築かれています。
今後の研究と進展に期待しつつ、適切な使用を心がけていきましょう。
以上、ご参考になれば幸いです。
参考資料
[医療用医薬品 : テラムロ (テラムロ配合錠AP「DSEP」 他)](https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00066656)
[テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩配合剤(2)錠の薬 …](https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/compare/4814cbec0450d08c5ad27786a13d489c.html)
[テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤(2)錠の薬一覧](https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/compare/9e7504960c95ca7f6ad83fa316e5c926.html)
[ミカトリオ®配合錠 | べーリンガープラス](https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/product/micatrio)
[Topics & 新着情報|日本高血圧学会](http://www.jpnsh.jp/topics/543.html)
[ミコンビ配合錠BPの基本情報(副作用・効果効能・電子添 …](https://medpeer.jp/drug/d111/product/4302)
[テラムロ配合錠BP「EE」 | くすりのしおり : 患者向け情報](https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=46711)
[テラムロ配合錠AP「サワイ」、他](https://clinicalsup.jp/jpoc/drugdetails.aspx?code=66764)
[テラムロ配合錠BP「ニプロ」の添付文書 – 医薬情報QLifePro](https://meds.qlifepro.com/detail/2149117F2099/%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%AD%E9%85%8D%E5%90%88%E9%8C%A0%EF%BC%A2%EF%BC%B0%E3%80%8C%E3%83%8B%E3%83%97%E3%83%AD%E3%80%8D)