こんにちは!
最近、薬局の窓口やニュースで「薬代が高くなるかも?」という話を聞いて、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
特に注目されているのが、「OTC類似薬(市販薬と同じような成分の薬)」に対する新しい負担の仕組みです。
2024年10月から始まった「長期収載品(先発品)の選定療養」に続き、
さらに踏み込んだ改革が2026年度から導入される見通しとなっています。
今回は、この「薬価の1/4を上乗せする」という最新の仕組みについて、何が変わるのか、なぜ変わるのかを分かりやすく解説します。
2026年から始まる「OTC類似薬」の新しい負担ルール
これまでの日本の医療保険制度では、病院で処方される薬は(一部の例外を除き)
原則として1〜3割の自己負担で受け取ることができました。
しかし、今まさに大きな転換期を迎えています。
最新の情報(2025年末の社会保障審議会での了承事項)によると、2026年度(令和8年度)から、
市販薬としても販売されている特定の医薬品(OTC類似薬)を処方してもらう際、
薬剤費の「4分の1」を患者が全額自己負担(特別負担)する仕組みが導入される予定です。
これは「選定療養」という枠組みを活用したもので、これまでの「3割負担」という枠組みの外側に、追加の料金が上乗せされるイメージです。
なぜ「1/4上乗せ」なのか?
この制度の背景には、
という狙いがあります。
例えば、軽い風邪やちょっとした痛みで、ドラッグストアで1,000円の市販薬を買う人は全額自己負担です。
一方で、同じ成分の薬を病院で処方してもらうと、
診察料はかかりますが、薬代自体は保険適用で数百円で済んでしまうことがあります。
この「差」を埋めるために、処方薬にも市販薬に近いコスト感覚を持たせようとしているのです。
具体的にどの薬が対象になる?
現在、検討されている対象範囲は非常に広く、私たちの生活に身近な薬がズラリと並んでいます。
具体的な成分としては、約77成分(約1,100品目)がリストアップされる見込みです。
代表的な対象候補
- 解熱鎮痛剤: ロキソプロフェン(ロキソニンなど)
- 抗アレルギー薬(花粉症薬): フェキソフェナジン(アレグラなど)
- 保湿剤: ヘパリン類似物質(ヒルドイドなど)
- 便秘薬: 酸化マグネシウム
- 湿布薬: アドフィード、モーラスなど
これらはドラッグストアでも手軽に買えるため、「わざわざ病院で安くもらう必要性が低い」と判断されたものです。
支払額はどう変わる?計算のイメージ
「1/4上乗せ」と言われると少し複雑に見えますが、ざっくり言うと
という構造になります。
例えば、薬価(薬の公定価格)が1,000円のOTC類似薬を処方された場合、
これまでは3割負担の人なら300円の支払いで済みました。しかし、新制度では以下のようになります。
残りの3/4(750円)に対して、これまでの保険(3割負担など)が適用されます。
- 750円の3割 = 225円
- 最終的な支払額:250円(特別負担) + 225円(保険負担) = 475円
これまでは300円だったものが475円になるため、実質的に約1.6倍の負担増となります。
さらに、この「特別の料金(250円分)」には消費税も上乗せされるため、実際の窓口負担はもう少し増えることになります。
例外はあるの?負担が増えないケース
全てのケースで負担が増えるわけではありません。
以下のような「医療上の必要性」がある場合は、
これまで通り保険のみの負担で済むよう配慮される方針です。
医師が「市販薬では代替困難」と判断した場合
例えば、重い持病がある、合併症がある、あるいは非常に高い用量での処方が必要な場合などです。
低所得者層への配慮
経済的な理由で治療を断念することがないよう、一定の配慮措置が検討されています。
入院中の処方
入院患者が使用する薬については、今のところこの仕組みの対象外となる見通しです。
私たちがこれから気をつけるべきこと
この制度が始まると、窓口で「あれ、いつもより高いな?」と感じる場面が増えるでしょう。
私たちはどのように対応すればよいのでしょうか。
お薬手帳を活用して相談する
医師や薬剤師に「この薬は負担増の対象ですか?」と尋ねてみてください。
セルフメディケーションを検討する
軽い症状であれば、病院への通院時間や診察料、そして今回の追加負担を考えると、
最初からドラッグストアで市販薬を買う方が結果的に安く、時間も節約できる場合があります。
セルフメディケーション税制をチェック
市販薬を一定額以上購入した場合、所得控除を受けられる制度があります。
負担増への対策として、領収書を保管しておく習慣をつけるのがおすすめです。
まとめ
「OTC類似薬の1/4上乗せ」は、日本の国民皆保険制度を維持するために避けられない改革の一環と言えます。
2026年度からの本格導入に向けて、今後具体的な対象品目のリストがさらに明確になっていくでしょう。
患者としては負担が増えるのは痛手ですが、制度の仕組みを正しく理解し、
賢く薬を選んでいく姿勢がこれまで以上に求められるようになります。
以上、ご参考になれば幸いです。
