▶外用する抗真菌薬(先発)の成分名、使い分けなどをアイウエオ順で教えて!。

抗菌薬・感染症
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外用する抗真菌薬(先発)の成分名、使い分けなどをアイウエオ順で教えて!。

今回は、皮膚科で処方される「水虫(白癬)」や「カンジダ」などの治療に欠かせない、外用抗真菌薬の先発品について徹底解説します。

ジェネリック医薬品(後発品)が増えている昨今ですが、「やっぱり使い心地や信頼性で先発品を選びたい」という方も多いですね。

2026年現在の最新情報を踏まえ、成分名のアイウエオ順に沿って詳しくご紹介していきます。

はじめに:外用抗真菌薬の役割とは?

抗真菌薬は、真菌(カビ)の細胞膜を壊したり、成長を阻害したりすることで、増殖を抑えるお薬です。

主に「イミダゾール系」「アリルアミン系」「ベンジルアミン系」「チオカルバミン系」

などの系統に分かれており、それぞれ特徴が異なります。

それでは、さっそく成分名のアイウエオ順に見ていきましょう!

 

1. アモロルフィン塩酸塩

【先発品名:ロセリール

モルホリン系と呼ばれる系統のお薬です。

特徴

真菌の細胞膜合成を2カ所でブロックする「ダブルアクション」が強みです。

使い分け

クリームや液剤のほか、かつてはネイルラッカー(爪用)としても有名でしたが、

現在は主に皮膚症状に用いられます。浸透力に定評があるロングセラーです。

 

2. イトラコナゾール

【先発品名:イトリゾール(外用)】

内服薬として非常に有名なイトラコナゾールですが、外用薬(ゲル)としても存在します。

特徴

非常に幅広い種類の真菌に効果を発揮します。

使い分け

塗り薬としては、特に皮膚カンジダ症や脂漏性皮膚炎などへの適応が期待される場面で使われます。

 

3. エフィナコナゾール

【先発品名:クレナフィン

こちらは「爪白癬(爪水虫)」治療の歴史を塗り替えた革新的なお薬です。

特徴

爪の主成分であるケラチンに吸着しにくいため、爪の奥深くまで成分が浸透します。

使い分け

ハケで塗るタイプで、飲み薬が飲めない方の爪水虫治療において第一選択肢となることが多いです。

 

4. オキシコナゾール硝酸塩

【先発品名:アデスタン

イミダゾール系の代表格の一つです。

特徴

白癬菌、カンジダ属真菌に対してバランスよく効果を発揮します。

使い分け

クリーム、外用液、粉末(パウダー)など形状が豊富で、ジュクジュクした部位にはパウダー

カサカサした部位にはクリームといった使い分けがしやすいのが特徴です。

 

5. ケトコナゾール

【先発品名:ニゾラール

抗真菌薬の中でも、特になじみ深い名前かもしれません。

特徴

白癬だけでなく、マラセチア菌(脂漏性皮膚炎の原因)に強い効果を持っています。

使い分け

クリームやローションがあり、顔の赤みやフケが気になる脂漏性皮膚炎の治療によく処方されます。

 

6. クロトリマゾール

【先発品名:エンペシド

歴史が長く、世界中で使われている信頼の厚い成分です。

特徴

作用が穏やかで、小さなお子様やデリケートな部位にも使いやすいとされています。

使い分け

膣カンジダ用の錠剤(クリームとの併用)など、婦人科領域でも非常に重宝されています。

市販でも発売されています↓

 

 

7. テルビナフィン塩酸塩

【先発品名:ラミシール

アリルアミン系を代表する、非常にキレの良いお薬です。

特徴

真菌を殺す力(殺真菌作用)が強く、短期間で効果を実感しやすいのが魅力です。

市販でも販売されており、確かな殺菌力があります。

 

 

使い分け

クリーム、液、スプレーがあり、特に足白癬(水虫)の治療において世界的なスタンダードとなっています。

 

8. ネチコナゾール塩酸塩

【先発品名:アトラント

イミダゾール系の中でも、特に皮膚への貯留性が高い成分です。

特徴

一度塗ると成分が角質層に長く留まるため、しっかり効かせたい場合に適しています。

使い分け

1日1回の塗布で済むため、忙しい方でも継続しやすいメリットがあります。

 

9. ビホナゾール

【先発品名:マイコス

こちらも歴史あるイミダゾール系製剤です。

特徴

皮膚の角質層への浸透力が非常に優れています。

使い分け

昔からの定番として、地域や医療機関を問わず広く処方されています。

 

10.ブテナフィン塩酸塩

【先発品名:メンタックス、ゼフナート

ベンジルアミン系という系統に属します。

特徴

テルビナフィン同様、殺真菌作用が非常に強く、かつ痒みを抑える効果も期待できます。

使い分け

処方箋では、メンタックスとゼフナート、どちらも先発品として流通しており、使い心地の好みで選ばれることもあります。

市販でも同じ成分が販売されています↓

 

11. ラノコナゾール

【先発品名:アスタット

非常に強力な抗真菌活性を持つことで知られています。

特徴

低濃度でも菌の増殖をしっかり抑え込みます。

使い分け

クリーム、軟膏、液剤があり、皮膚の状態(乾燥しているか、湿っているか)に合わせて最適な基剤を選べるのが強みです。

 

12. ルリコナゾール

【先発品名:ルリコン、ルコナック

ラノコナゾールをさらに進化させたような、非常に強力な成分です。

特徴

非常に高い殺真菌活性を持ち、特にルコナックは「爪」への浸透性を高めた爪白癬専用剤として開発されました。

使い分け

皮膚にはルリコン、爪にはルコナックという、目的の明確な使い分けがなされています。

 

最後に:お薬を選ぶ際のポイント

抗真菌薬の治療で最も大切なのは、

「症状が消えても自己判断で止めないこと」

です。

一見きれいに見えても、皮膚の深いところに菌が潜んでいることが多いため、

医師に指示された期間(通常は1ヶ月以上)は、根気よく塗り続ける必要があります。

また、クリームでかぶれてしまった場合は液剤に変更するなど、剤形(塗り心地)の相談も大切です。

以上、ご参考になれば幸いです。

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