▶第111回(2026年3月21.22日)薬剤師国試の合格率は68.49%!

薬剤師の皆様へ
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第111回(2026年3月21.22日)薬剤師国試の合格率は68.49%

2026年3月25日に厚生労働省から発表されたばかりの「第111回薬剤師国家試験」の結果。

受験生のみなさん、本当にお疲れ様でした。そして、合格を掴み取ったみなさん、心からおめでとうございます!

今回の合格率は68.49%。この数字が何を意味するのか、そしてこれからの薬剤師業界にどのような影響を与えるのか。

最新データを深掘りしながら解説していきます。

 

運命の合格発表!数字から見える「第111回」の真実

2026年2月21日・22日の2日間にわたって実施された第111回薬剤師国家試験。

その結果がついにベールを脱ぎました。

まずは、全体像を把握するための主要なデータを見ていきましょう。

今回の出願者数は14,261名でしたが、実際に試験会場に足を運んだ受験者数は12,774名。

そのうち合格者は8,749名となりました。

ここで注目すべきは、「受験者数が13,000人を割り、合格者数が9,000人を下回った」という点です。

これは過去10年を見ても非常に珍しい事態。

合格率自体は前回の68.85%から0.36ポイントの微減にとどまり、ほぼ横ばいと言えますが、

分母となる受験生そのものが減っているという「薬学部不人気」や「定員割れ」の影が、
国家試験の数字にもはっきりと現れた形となりました。

新卒と既卒で明暗?合格率の「格差」に迫る

合格率68.49%という数字を分解してみると、受験生が置かれた状況によって大きな差があることが分かります。

  • 新卒者の合格率:86.25%
  • 既卒者の合格率:41.33%

新卒者の合格率は、前回(84.96%)よりも1.29ポイント上昇しました。

大学側の手厚い試験対策や、現役生の意地が見える結果です。

一方で、

一度卒業してから再挑戦する既卒者の合格率は約41%と、依然として厳しい壁が立ちはだかっています。

この45ポイント近い「合格率の崖」は、薬剤師国家試験が「いかに現役時に合格しきるか」の勝負であることを物語っています。

浪人期間が長くなるほど、最新の薬学知識や法改正への対応が難しくなる。そんな現実が浮き彫りになりました。

 

合格ボーダーラインと「禁忌肢」の恐怖

今回の合格基準についても触れておきましょう。合格ライン(ボーダー)は、686点満点中426点(得点率62.10%)でした。

ここで「おや?」と思った方もいるかもしれません。

実は、今回の試験では「問92(物理)」と「問199(衛生)」の2問が採点対象から除外されています。

問題の不適切さなどが理由ですが、これにより満点が当初の690点から686点へと調整されました。

また、薬剤師国試において受験生を最も震え上がらせるのが

「禁忌肢(きんきし)」です。薬剤師として絶対にしてはいけない判断を問うこの問題。

今回も「選択数が2問以下」であることが合格の絶対条件でした。

どれだけ高得点を取っても、この地雷を3回踏めば不合格。

医療人としての倫理観が厳しく問われています。

 

大学別ランキング:国立の強さと私立の戦略

大学別の合格状況を見ると、今年も国立大学の安定感が際立っています。

合格率トップに輝いたのは金沢大学で94.87%。続いて岐阜医療科学大学(94.00%)、国際医療福祉大学福岡薬学部(93.15%)などが上位に食い込みました。

合格者数で見ると、東京薬科大学が425名で最多。

マンモス校としての底力を見せつけました。

一方で、気になるニュースも流れています。

一部の私立大学では、新卒合格率を高く見せるために「合格見込みの低い学生を出願させない、

あるいは留年させる」といった調整を行っているという指摘です。

いわゆる「実質合格率」の問題。

大学選びの際には、単なる合格率だけでなく、入学者が6年間でどれだけストレートに合格しているかという指標(ストレート合格率)を見極める力が必要になっています。

 

2026年、薬剤師不足の現場はどうなる?

今回の合格者8,749人という数字は、現場の薬剤師にとって他人事ではありません。

現在、地方の調剤薬局や中小病院では、深刻な薬剤師不足が続いています。
合格者が9,000人を下回ったことで、新入社員の争奪戦はさらに激化するでしょう。

また、今回の第111回国試では、より「臨床実践に近い問題」が増えたという声も聞かれます。

ただ知識を暗記しているだけでは解けない、現場での判断力を問う問題です。これは

「薬を渡すだけ」の薬剤師から、「対人業務で価値を発揮する」薬剤師への脱皮を、国が求めている証拠でもあります。

残念ながら不合格だった方へ:第112回への道筋

今回、惜しくも番号がなかった方。

今はショックで何も考えられないかもしれません。

しかし、前述の通り既卒者の合格率は40%台。再スタートを切るなら、一刻も早い準備が必要です。

第111回の傾向を分析すると、物理・化学といった基礎科目での取りこぼしが命取りになっているケースが目立ちます。

また、2問の採点除外があったように、予想外の事態に動揺しないメンタルも重要です。

 

まとめ:68.49%という数字の重み

「第111回薬剤師国家試験 合格率68.49%」

この数字は、約8,700人の新しい仲間が医療現場に加わる喜びであると同時に、

受験者数減少という薬学教育の課題を突きつけるものでもありました。

合格されたみなさんは、今日から「薬剤師」としての第一歩を踏み出します。

国家試験の勉強で得た知識は、現場で患者さんの命を守るための「武器」になります。

そしてこれから試験に挑む現役生のみなさん。

合格率86%の新卒枠に入るためには、早め早めの対策が不可欠です。

薬剤師という仕事は、AI時代においても「人と人との対話」を通じて健康を守る、かけがえのない職業です。

今回の結果を胸に、それぞれの場所で最高のパフォーマンスを発揮していきましょう!

以上、ご参考になれば幸いです。

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