「糖尿病とうつ病、7つの生活スタイルで減らす!」
以下の文章は、高齢者糖尿病診療ガイドライン 2023、糖尿病治療ガイド 2022-2023、糖尿病ネットワーク(情報サイト)を参考にしています。
糖尿病の患者さまは、うつ病になりやすい。
あるいは、この反対でうつ病の患者さまは糖尿病になりやすいです。
糖尿病とうつ病を併発すると、血糖値管理が難しく、合併症のリスクが高まります。
糖尿病の患者さまがうつ傾向の場合、早期に発見し、適切にケアすることが大切。
米国の2型糖尿病とうつ病の関連を検討した前向き研究のメタ解析では、
うつ病は2型糖尿病を60%増加させるようです。
(生涯にわたるうつ病と2型糖尿病:メタ分析.糖尿病ケア.2008.12)Pub Med日本語版より
世界保健機構(WHO)は、世界の成人の20人に1人がうつ病を経験しているとしています。
うつ病のリスクは、食事・運動・アルコール・社会的なつながりなど、
7つの健康的な生活スタイルにより低減できることが、
英国のケンブリッジ大学らの、約29万人を9年間にわたり追跡した研究で明らかになっています。
ケンブリッジ大学のバーバラ サハキアン教授による
▼「うつ病のリスクを低減する、7つの健康的なスタイル」を下に示します▼
1.アルコールを飲みすぎない
2.運動・身体活動の習慣化
3.タバコを吸わない
4.社会的なつながりの活性化
5.健康的な食事
6.質の良い十分な睡眠
7.座ったまま過ごす時間の短縮
上記のうち、もっとも影響が強かったのは、「良い睡眠を7〜9時間とる」の22%で、
次に「タバコを吸わない」の20%です。
糖尿病の患者さまが眠れなくなったり、最近のタバコを吸い始めたなど
「気づき、変化」があれば、主治医へ情報提供する、
悩みを傾聴するなど単に薬の説明や HbA1c を聴くだけではなく、
合併症を未然に防ぐためのトータルケアができる薬剤師が今の時代、求められています。