日本が超高齢社会を迎えて以来、認知症の方は65歳以上の高齢者では7人に1人、
MCIの方も加えると4人に1人とも言われています。
▼MCIについては、私の過去ブログを参考にしてください▼
厚生労働省が公表している新オレンジプランの7本柱の一つには、
新オレンジプランとは、「認知症の人の意思が尊重され、出来る限り住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らしを続けることが出来る社会を実現する」ことを目的に、
団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて策定されました。 正式には認知症施策推進総合戦略といいます。
薬剤師の職能を最大限に発揮できる
「認知症の容態に応じた適時·適切な医療·介護等の提供」が掲げられており、
「薬剤師の認知症対応力向上」が期待され ています。
新オレンジプランの中核である「7つの柱」を紹介します
①認知症への理解を深めるための普及·啓発の推進
②認知症の容態に応じた適時·適切な医療·介護等の提供
③若年性認知症施策の強化
④認知症の人の介護者への支援
⑤認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進
⑥認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモテル、介護モデル等の研究開発及びその成果の普及の推進
⑦認知症の人やその家族の視点の重視
薬剤師は、認知症の方やその家族に対して、次のような3つの役割を担うことができます
a.認知症の早期発見や予防に貢献する
薬局での服薬指導や会話の中で、患者さんの認知機能の低下に気づき、
家族や医師に伝えることで、早期診断や治療につなげることができます。
認知症の予防に有効な生活習慣や食事、運動などについてアドバイスすることで、
患者さんの健康維持やQOLの向上に寄与することができます。
b.認知症の方の服薬管理をサポートする
認知症の方は、薬の飲み忘れや誤飲、重複服用などのリスクが高くなります。
そのため、薬剤師は、薬の種類や量、服用方法、副作用などについて分かりやすく説明し、
1包化、残薬管理、服薬カレンダーなどの方法を活用、アドバイスして、服薬管理を支援することができます。
認知症の方の服薬管理には、家族や訪問看護師、ヘルパーなどの多職種の連携が必要です。
薬剤師は、服薬チームの一員として、
患者さんの状態や薬の効果・副作用などを共有し、最適な薬物療法を提供することができます。
c.認知症の方やその家族の思いに寄り添う
認知症の方やその家族は、不安や孤独、罪悪感などの感情を抱えることがあります。
薬剤師は、認知症について正しく理解し、
患者さんや家族の気持ちに寄り添って話を聞くことで、心の支えになることができます。
認知症の方やその家族の生活や生き方を支えるためには、
地域の資源やサービスを活用することが重要です。
薬剤師は、認知症サポーターや認知症カフェなどの情報を提供し、
患者さんや家族が地域で安心して暮らせるようにサポートすることができます。
最後に
以上のように、薬剤師は、認知症の方やその家族に対して、多様な役割を担うことができます。
認知症は、一人ひとりの症状や状況が異なるため、個別に対応することが必要です。
薬剤師として、認知症の方やその家族のニーズに応えられるように、
常に学び続けることが大切ですね。
以上、ご参考になれば幸いです。