小児で発熱の場合、何度になったら下げるといいの?すぐ病院に行けない、どうしょう!
以下の文章は、厚生労働省 「子ども医療電話相談事業(#8000)について」などを参考にしています。
小児の発熱は、ウイルスや細菌などの感染症に対する免疫反応の一つで、体が病原体と戦っている証拠です。
発熱自体は悪いことではありませんが、高熱が続くと体力を消耗したり、熱性けいれんなどの合併症を起こす可能性があります。
熱性けいれんとは、6ヶ月から5歳ごろまでのお子様にみられるもので、急に発熱して意識障害・けいれんを起こします。 38℃以上の熱を繰り返すことが多いですが、成長するにつれて発症することが少なくなります。 短時間の単純型熱性痙攣は繰り返しても発達や知能には影響は与えないと考えられています。
処方せんでは、以下の薬が小児の解熱剤です。
「カロナール細粒®(アセトアミノフェン)」
アルピニー座薬®、アンヒバ座薬®(ともに、アセトアミノフェン座薬)
何度になったら下げる?
一般的には、38度以上の発熱がある場合は、解熱剤を使用しても構いません。
医師によっては、38.5度になったら解熱剤を使う場合もあるようです。
熱が上がりきって、「手足が熱い」「汗をかきはじめた」という段階で解熱剤を使用するのも良いです。
また食事のとり具合や全身の元気の良さ、水分摂取の程度などをみて判断すると良いでしょう。
生後6ヶ月未満の乳児は解熱剤を使用すると、体温を下げすぎてしまうことがあるため、使用する場合は医師に相談しましょう。
冷却ジェルシートを使用する場合は、貼り位置がずれて鼻や口を塞ぐ可能性があるため大人の目の届くところで使ってください。
解熱剤は症状を一時的に和らげるだけで、原因に対する治療にはなりません。
解熱剤の使用は、年齢や体重に応じた適切な量を確認し、6時間以上の間隔をあけて服用、あるいは座薬を使用するようにしましょう。
発熱以外にも以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。
顔色が悪く、苦しそうなとき
小鼻がピクピクして呼吸が速いとき
意識がはっきりしないとき
何度も嘔吐や下痢があるとき
不機嫌でぐったりしているとき
けいれんが起きたとき
発熱時の対処など、「休日・夜間」「すぐ病院に行けない」「初めてでわからない」「どうしょう」と迷ったときは、子ども医療電話相談事業に相談することができます。
小児科医や看護師が子どもの症状に応じた適切な対処や、受診の必要性をアドバイスしてくれます。
全国同一の短縮番号である「#8000」をプッシュすれば、お住まいの都道府県の相談窓口に自動転送されます。
発熱は子どもの成長にとって必要な現象です。
適切なケアを心がけて、子どもの体調、動向を見守ってあげてください。
以上、ご参考になれば幸いです。