ジェニナック(ガレノキサシン)は、キノロン系の抗菌薬で、以下の感染症などに使用されます。
ジェニナックは、とても広範囲の抗菌スペクトルを持ちます。
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌などのグラム陽性菌から、インフルエンザ菌、エンテロバクター属などのグラム陰性菌までに効果があります。
ウイルスやカンジダなどの真菌には効きません。
特に呼吸器感染症に対して高い効果があり、1日1回の服用で効果を発揮するため、汎用されています。
1. PK/PD理論とは?
2. ジェニナックの作用機序
ジェニナックは、細菌のDNA複製に必要な酵素を阻害して細菌を死滅させます。
ジェニナックは細菌のDNA合成を妨げ、細菌の増殖を阻止します。
3. PK/PD理論に基づく投与
ジェニナックは濃度依存性で殺菌作用の抗菌薬です。
ジェニナックの適切な使用には、医師の指示に従い、PK/PD理論を理解した上で適切に服用することが重要です。
用法・用量: 成人においては1回400mg(200mgを2錠)を1日1回。最初の服用開始は、できるだけ早いほうが良いです。
副作用:は、発疹、下痢、便秘、頭痛などが報告されています。
アナフィラキシー、徐脈、QT延長、低血糖など重大な副作用も報告されているため、異常を感じた場合は医師や薬剤師に相談しましょう。
アルミニウム・マグネシウム・カルシウム・鉄・亜鉛を含む薬(キレート結合することで、効果が下がる)
その他、添付文書に記載があるもの
ロキソニンなどのフェニル酢酸系・プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤、ニトログリセリン・硝酸イソソルビド、クラスIA抗不整脈薬・クラスIII抗不整脈薬、テオフィリン・アミノフィリン水和物、ワルファリン、降圧作用を有する薬、血糖降下剤などがあります。これらの薬との併用には注意が必要です。
しかし、耐性菌予防の観点から言えば、「最後の砦」として取っておくべき抗菌薬であり、
体内の善玉常在菌を守るためにも長期投与は、生命に関わる局面を除けば慎むべきだと考えます。
適正投与期間は、患者さんの状態、感染部位や重症度により異なります。
最近、レボフロキサシン(クラビット®)内服の処方を見る機会が減っているので、汎用されすぎた影響があると思います。
抗菌薬は、まさに「温故知新」。
私もまだまだ活躍できる薬剤師で居続けたいですね。
以上、ご参考になれば幸いです。