ロキソニンとカロナールは、どちらも痛みや発熱に効果的な薬ですが、使い分けが重要です。
以下にその違いを説明します。
ロキソニン
ロキソニンは、成分名ロキソプロフェンナトリウム水和物を含む非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。
鎮痛、解熱、抗炎症の3つの効果があります。
特に炎症を伴う痛みに対して効果的で、関節炎や腰痛、打撲などに用いられます。
コロナ感染症には使用できます。
小児、妊婦には適しません。
カロナール
カロナールは、成分名アセトアミノフェンを含む薬で、鎮痛と解熱の2つの効果があります。
炎症を抑える作用は、ほとんどありません。
ロキソニンに比べて常用量では鎮痛作用は穏やかです。
上限はありますが、1日用量を上げると鎮痛効果は強くなります。
具体的な使い分けとしては、以下のようになります。
炎症を伴う痛みがある場合(例:関節炎、腰痛、打撲)はロキソニンが適しています。
インフルエンザや風邪の解熱、または子どもや妊婦への使用はカロナールが適しています。
授乳中の服薬はどちらも安全ですが、カロナールがより適しています。
カロナール細粒が20%と50%の2種類ある理由は?
処方箋用のカロナール細粒が20%と50%の2種類ある理由は、様々な年齢や体重の患者さまに対応するためです。
小児や乳児など体重が軽い患者さまには、より低い濃度のアセトアミノフェンが含まれる20%の方が適しています。
カロナール細粒20%:体重1kgあたり1回10〜15mgのアセトアミノフェンを経口投与します。
一方で、体重が重い患者さまや成人で錠剤が飲めない場合は、より高い濃度のアセトアミノフェン50%の方が適切です。
患者さまの体重や年齢に応じて適切な濃度を選ぶことで、飲みやすく効果的かつ安全に薬を使用することができます。
副作用
ロキソニンは胃粘膜障害のリスクがあり、数ヶ月の長期使用では腎機能が心配です。
カロナールは低頻度ですが胃粘膜障害のリスクと肝障害のリスクがあるため、用量や使用期間に注意が必要です。
どちらの薬も、医師の指示に従い、適切な用量で使用することが大切です。
自己判断での使用は避け、不明な点があれば医師や薬剤師に相談してください。
安全にお使いいただくためにも、添付文書をよく読み、指示に従ってくださいね。
最後に
小児や妊婦はもちろんですが、
胃が弱い人や、腎機能が低下している人・高齢者の慢性的な痛みのコントロールにはロキソニンではなくカロナールが良さそうです。
2剤とも昔からありますが、今でも多く処方されますね。
今後も大事に使いたい薬です。
以上、ご参考になれば幸いです。