1. パブロ・カザルス (Pablo Casals)
プロフィール:
1876年スペイン・カタルーニャ地方生まれ。
「20世紀最高のチェロ奏者」と称される巨匠。
特徴:
深い精神性と豊かな音楽性を持つ演奏は、聴く人の心を深く感動させます。
技術的な完璧さだけでなく、音楽に対する真摯な姿勢も多くの人々に影響を与えました。
エピソード:
スペイン内戦中は、祖国への平和を願い、演奏活動を通じて国際社会に訴えました。
晩年は、後進の育成にも尽力し、多くの優れたチェロ奏者を育てています。
参考資料: パブロ・カザルス財団
2. エマヌエル・フォイアーマン (Emanuel Feuermann)
プロフィール:
1902年ウクライナ生まれ。
神童として幼い頃から才能を発揮し、巨匠パブロ・カザルスに匹敵する実力を持つと言われました。
若くして亡くなったが、その演奏は今もなお多くの人々に愛されています。
特徴:
卓越したテクニックと美しい音色を持ち、幅広いレパートリーを誇りました。
特に、ロマン派音楽の演奏には定評があり、その情熱的で表現力豊かな演奏は聴く人を魅了しました。
エピソード:
1930年代にアメリカへ移住し、活躍の場を広げたが、
1942年に40歳という若さで急逝し、多くの人々を悲しませました。
3. グレゴール・ピアティゴルスキー (Gregor Piatigorsky)
プロフィール:
1903年ロシア帝国(現ウクライナ)生まれ。
「チェロの王」と称された、20世紀を代表するチェロ奏者。
卓越した技術と豊かな音楽性で、世界中の聴衆を魅了しました。
特徴:
力強く情熱的な演奏は、聴く人に深い感動を与えました。
ソロ活動だけでなく、室内楽にも積極的に取り組み、多くの著名な音楽家と共演しました。
エピソード:
ロシア革命後、ヨーロッパ各地を演奏旅行し、その才能を世界に知らしめています。
アメリカへ移住後は、オーケストラとの共演やソロリサイタルなど、幅広い活動を展開しました。
4. ジャクリーヌ・デュ・プレ (Jacqueline du Pré)
プロフィール:
1945年イギリス生まれ。
情熱的で表現力豊かな演奏スタイルで、世界中の聴衆を魅了した女性チェロ奏者。
若くして多発性硬化症を患い、演奏活動を引退したが、その音楽は今もなお多くの人々に愛されています。
特徴:
感情豊かで情熱的な演奏は、聴く人の心を強く揺さぶります。
エピソード:
ピアニストで指揮者のダニエル・バレンボイムと結婚し、音楽界のトップカップルとして注目されました。
病に倒れた後も、音楽への情熱を失わず、後進の指導にあたりました。
5. ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ (Mstislav Rostropovich)
プロフィール:
1927年アゼルバイジャン・バクー生まれ。
20世紀後半を代表するチェロ奏者であり、指揮者としても活躍しました。
卓越した技術と豊かな音楽性で、世界中の聴衆を魅了しました。
特徴:
力強く情熱的な演奏は、聴く人に深い感動を与えました。
現代音楽にも積極的に取り組み、多くの作曲家から作品を献呈されました。
エピソード:
ソビエト連邦時代から、反体制的な言動で知られ、政府からの圧力を受けています。
ベルリンの壁崩壊時には、壁の前でバッハを演奏し、平和への願いを表現しました。
6. ヨーヨー・マ (Yo-Yo Ma)
プロフィール:
1955年フランス・パリ生まれ、中国系アメリカ人。
幼少の頃から音楽の才能を発揮し、ジュリアード音楽院で学ぶ。
卓越した技術と豊かな音楽性で世界中の聴衆を魅了する、現代を代表するチェロ奏者です。
特徴:
クラシック音楽にとどまらず、様々なジャンルの音楽に挑戦する多様性をもち、
教育活動や社会貢献活動にも熱心で、文化交流の促進にも尽力しました。
近年の活動:
2018年より、バッハの無伴奏チェロ組曲を演奏する「The Bach Project」を世界中で展開しています。
2023年、映画「TAR/ター」に本人役で出演しています。
最後に
今回は6人を選びましたが、まだまだ魅力的なチェロ奏者はたくさんいます。また機会を見て、続編など検討しますね。
以上、ご参考になれば幸いです。