帯状疱疹(ヘルペス)と予防接種について詳しく教えて
以下の文章は、GSKメーカーパンフレット愛知医科大学 皮膚科学講座 教授 渡辺大輔 先生の記事などを参考にしています。
帯状疱疹とは
水痘(すいとう)・帯状疱疹(ヘルペス)ウイルスによって引き起こされる感染症です。
多くは、子供のときに感染したあと体内(神経節)に潜伏して、過労やストレスなどで免疫力が低下したときに発症します。
症状の多くは上半身にあらわれますが、顔や目、頭などにあらわれることもあります。
一般に、数日~10日間ほど神経痛のような痛みがあり、
その後、身体の左右どちらか一方の神経に沿って帯状に赤い発疹が出現するのが特徴です。
赤い発疹に続き、中央部がくぼんだ特徴的な水疱(すいほう/水ぶくれ)が出現します。
特に50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症するといわれています。
皮膚と神経の両方でウイルスが増殖して炎症が起こっているため、皮膚の症状に加えて強い痛みを伴います。
帯状疱疹後神経痛(PHN)とは?
神経が損傷することで、皮膚の症状が治ったあとも、痛みが残ることがあります。
3ヶ月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛(PHN)といいます。
PHNの痛みは 、よく「刺すような痛み」「焼けるような痛み」と表現されます。
目や耳の神経が傷つくと、「めまい」や「耳鳴り」などの合併症が起こることがあります。
まれに重症化すると、視力低下や失明、顔面神経麻痺など、重い後遺症が残る可能性があります。
抗ウイルス薬について
帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬が中心になります。
薬でウイルスの増殖を抑制することで、急性期の皮膚症状や痛みを緩和し、合併症や後遺症を軽減します。
できるだけ早期の治療開始が重要です。
抗ウイルス薬の飲み薬は
ファムシクロビル(ファムビル®)
バラシクロビル(バルトレックス®)
アシクロビル(ゾビラックス®)
アメナメビル(アメナリーフ®)
があります。医師の指示に従って服用してください。
その他、塗り薬があります。帯状疱疹の診断を受けたことがあれば、薬剤師に相談し市販で購入することができます。
帯状疱疹の予防には、ワクチンが有効です
50歳を過ぎたら帯状疱疹の予防接種ができます。
日本では、帯状疱疹の予防接種として「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類のワクチンが使われています。
それぞれの接種対象者や、接種する回数・接種にかかる費用などの情報を確認したうえで、ご自身の状況に合うワクチンを選ぶことが大切です。
詳しくはかかりつけの医師にご相談ください。
また、自治体によっては、帯状疱疹予防ワクチン接種に対する費用の助成を受けられる場合があります。
助成の対象となる年齢や助成の内容は各自治体によって異なります。
お住まいの市町村窓口にお問い合わせください。
帯状疱疹(ヘルペス)に関する情報は、以前からお話しようと考えていました。
ワクチン2種類の詳しい内容は相当長くなりそうなので、今回割愛させていただきます。
以上、ご参考になれば幸いです。