歯周病の定義と概念
歯周病は、歯を支える骨や組織が細菌によって破壊される感染症であり、初期段階では歯茎の炎症から始まります。
発症率は日本の成人の約80%に達しており、多くの人がこれを意識せずに生活しています。
歯周病はただの口腔内の問題に留まらず、全身の健康にも重大な影響を及ぼすことが理解されつつあります。
歯周病と全身の疾患
心疾患との関連
歯周病菌が血管を炎症させ、心臓に菌の塊を作ることがあるため、心疾患のリスクが高まります。
歯周病による慢性的な炎症が動脈硬化を助長し、心臓病や脳血管障害に繋がることがあることが研究によって示されています。
糖尿病との関連
これらは相互に悪影響を及ぼし合う複雑な関係にあります。
認知症との関連
歯周病が引き起こす炎症や特定の酵素が、脳における神経変性を促進することが考えられています。
妊娠に対する影響
妊婦においては、歯周病が低体重児や早産のリスクを高めることが明らかになっています。
特に、妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯周病にかかるリスクが増加します。
このため、妊娠中の口腔ケアは極めて重要です。
妊婦の歯周病リスクと健康影響
妊婦が歯周病にかかることで遭遇するリスクは以下の通りです。
早産のリスク
歯周病による炎症が胎児に影響を与え、早産を引き起こす可能性があります。
低体重児の出産リスク
歯周病が関与することで、出産時の赤ちゃんの体重が低くなることがあるため、妊婦は特に注意が必要です。
母体の健康
妊娠中の歯周病は、母体の感染症リスクを増加させ、合併症を引き起こすことがあります。
歯周病の予防策と生活習慣の改善
口腔ケアの徹底
歯ブラシのみとは限らないケア
歯磨きだけでは、約60%の歯垢しか除去できません。
デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、約40%の見えない部分を効果的に清掃することができます。
定期的な歯科受診
年に少なくとも1年に一度は歯科医のチェックを受け、早期に問題を見つけることが大切です。
治療が必要な場合は、早めに相談することで、深刻な状態を未然に防ぐことができます。
生活習慣の見直し
食習慣
甘いものや間食を減らし、バランスの取れた食生活を心掛けることが重要です。
特に炭水化物は歯周病菌の好物であるため、注意が必要です。
禁煙
喫煙が歯周病に与える影響は大きく、血流を悪化させ免疫機能を低下させるため、禁煙することが望まれます。
まとめ
歯周病は単なる口腔の問題ではなく、全身の健康に深刻な影響を与える可能性があります。
心血管疾患や糖尿病、認知症、妊婦の健康に至るまで、そのリスクは多岐にわたります。
口腔ケアを徹底し、定期的な診察を受けることが、予防と健康維持にとって非常に重要です。
生活習慣を見直し、医療機関との連携を図ることが、健康的な生活を送るための鍵となるでしょう。
最後に
私は、歯茎がだいぶ下がってきました。以前の歯茎に戻すことは難しく、不可能と言われています。
歯周病は、誰もがかかりやすい病気です。仕事で昼食後に歯磨きをすることが難しい場合がありますね。
歯が抜けてから後悔しても遅いので、毎日大切に歯磨きをしましょう。
以上、ご参考になれば幸いです。
参考資料
[歯周病が全身に及ぼす影響] (https://www.jacp.net/perio/effect/)
[歯科医療の現場から お口の健康と全身の健康の関係] (https://www.jda.or.jp/happysmile2021/shikai/)
[歯周病が全身に及ぼす影響と病気 – 樋口歯科医院] (https://www.higuchi-shika.com/perio/disease/)
[第5回：歯周病と全身の関わりを知ろう！ | 都道府県支部] (https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/saga/cat070/20170623/sikakoram5/)
[全身の健康に影響する「歯周病」って何？] (https://www.8020zaidan.or.jp/naomitsushin/vol_03.html)
[歯周病が全身に及ぼす影響] (https://www2.jacp.net/perio/effect/)
[歯周病と全身の健康の関係とは？妊娠・糖尿病・心臓病などへ …] (https://loco-dentalclinic.com/c2024-10-11/)
[歯周病が全身に及ぼす影響とは？歯周病が関係する疾患につい …] (https://sillha.com/column/240621391)
