資産運用や投資を始めようと思ったとき、誰もが最初にぶつかるのが「SBI証券と楽天証券、どちらの口座を開設するべきか?」という悩みです。
新NISA制度が定着した現在、ネット証券の二大巨頭である両社は、口座開設数が1,400万〜1,500万口座を超え、投資家のインフラとして圧倒的な支持を集めています。
国内株式の売買手数料無料化や、クレカ積立(月10万円枠)の拡大など、基本的なスペックでは互角の勝負を繰り広げています。
しかし、中身を細かく読み解いていくと、得意分野や使い勝手、向いている人の特徴には明確な違いが存在します。
今回は、SBI証券と楽天証券のそれぞれのメリット・デメリットをわかりやすく徹底解説し、
さらに「結局のところ両方を併用するべきなのか?」という疑問に対して、実用的な解決策をお届けします。
総合力と取扱商品数で圧倒する「SBI証券」
まずは、業界最大手の地位を不動のものにしている「SBI証券」から見ていきましょう。
あらゆる投資ニーズに応える総合力の高さが最大の魅力です。
SBI証券を選ぶべきメリット
1. 外国株と投資信託のラインナップが圧倒的
SBI証券の最大の強みは、取扱商品の「幅広さ」と「深さ」にあります。
投資信託の取扱本数は約2,600本と業界トップクラスで、マイナーなファンドまで幅広く網羅されています。
さらに差が出るのが外国株式です。
米国株だけでなく、中国、韓国、ベトナム、ロシア、タイ、インドネシア、シンガポール、マレーシアの計9カ国の株式を取り扱っています。
2. IPO(新規公開株)の実績と独自のポイント制度
値上がりが期待できる新規上場株(IPO)の取扱実績において、SBI証券は圧倒的な強さを誇ります。
全上場企業の約9割近いIPOをカバーしており、抽選に参加できる機会そのものが非常に多いのが特徴です。
また、落選するたびに貯まる「IPOチャレンジポイント」という独自システムがあり、ポイントをコツコツ貯めることで将来的に話題のIPO株の当選確率を確実に引き上げることができます。
さらに、新NISA口座内でIPO株を購入できる点も大きなメリットです。
3. 貯まるポイントを自由に着せ替えられる
投資信託の保有や取引によって貯まるポイントを、「Vポイント」「Pontaポイント」「dポイント」「PayPayポイント」「JALマイル」などから自由に選択できます。
特定の経済圏に縛られず、自分が普段一番よく使っている生活ポイントに集約できる柔軟性は、非常に使い勝手が良いと言えます。
4. 単元未満株(S株)の手数料が完全無料
1株単位で日本の有名企業に投資できる「S株」サービスにおいて、買付・売却ともに手数料が完全に無料化されています。
少額から日本株の分散投資を始めたい人にとって、余計なコストを削れる理想的な環境が整っています。
SBI証券の惜しいデメリット
5. 管理画面やアプリの操作感がやや複雑
投資初心者からは「どこを押せば目的のページに行けるのか迷う」という声も聞かれます。
6. アプリが複数に分散している
日本株取引アプリ、米国株アプリ、投資信託専用アプリなど、目的ごとにアプリが分かれています。
慣れてしまえば使い分けができて便利ですが、スマホ1台でスマートに全資産を管理したい人にとっては、初期設定やログインの手間が少し煩わしく感じられるでしょう。
圧倒的な使いやすさと経済圏の絆「楽天証券」
続いて、抜群の画面の見やすさとポイ活との親和性で絶大な人気を誇る「楽天証券」です。
楽天証券を選ぶべきメリット
1. 初心者でも直感的に扱えるアプリと画面UI
楽天証券最大の武器は、デザインの秀逸さと直感的な操作性です。
PC版の「MARKETSPEED II」はプロにも愛される高機能ツールですが、スマホアプリの「iSPEED」や資産管理アプリは、投資の知識がない人でも直感的にポートフォリオや損益状況を把握できるよう徹底的にデザインされています。
2. 楽天経済圏との強力な相乗効果
普段から楽天市場、楽天カード、楽天銀行などを利用している人なら、得られる恩恵は絶大です。
また、楽天カードや電子マネー「楽天キャッシュ」を組み合わせた投信積立により、効率的に楽天ポイントを貯めることができます。
3. 楽天ポイントで「米国株」や「投資信託」が買える
貯まった楽天ポイントをそのまま投資信託や日本株だけでなく、米国株の購入にも充当できます。
手持ちの現金をリスクに晒すことなく、ポイ活で得たポイントだけで気軽に米国株投資を体験できるのは初心者にとって大きな魅力です。
4. 日経新聞(日経テレコン)が無料で読める
これだけでも口座を開設する価値があると言われるほどの強力な特典です。
楽天証券の惜しいデメリット
5. IPOの取扱実績やNISA対応で少し見劣りする
IPO(新規公開株)の取扱銘柄数はSBI証券に比べると少なめです。
また、楽天証券ではNISA口座を使ったIPO株の購入ができないため、非課税枠でIPOの利益を得たいと考えている人には不向きです。
6. 単元未満株(かぶミニ)のスプレッドコスト
1株から買える「かぶミニ®」において、リアルタイム取引を行う際には0.22%のスプレッド(実質的な取引コスト)が発生します。
SBI証券のS株が完全無料であることを考えると、超少額での株売買を頻繁に行う場合はコスト面でやや不利になります。
結論:SBI証券と楽天証券は「併用」するべきか?
ここまで両者の強みと弱みを見てきましたが、多くの投資家が悩むのが「結局、どちらか1社に絞るべきか、それとも両方開設して併用するべきか?」という点です。
結論から申し上げますと、
金融機関の口座を複数持つのは面倒に思えるかもしれませんが、実はネット証券を併用することには単一の口座運用では得られない非常に大きなメリットが存在します。
併用するべき強力な4つの理由
1. NISA口座と特定口座(ポイント還元)の「いいとこ取り」ができる
日本の制度上、NISA口座は1人1社しか選べません。しかし、
例えば、
一方で、
という使い分けが可能です。
2. システム障害時の「リスクヘッジ」になる
相場が急変した際、アクセス集中によって一時的に証券会社のサーバーがダウンしたり、アプリが重くなって注文が通らなくなったりするリスクはゼロではありません。
2つの口座に資産や取引環境を分散させておけば、
3. 無料のツール・情報インフラとして相互補完できる
投資判断に必要な情報を集める際、両社のツールを無料でフル活用できます。
例えば、「日経新聞のニュース購読や、使いやすい画面でのチャート分析は楽天証券(iSPEED/日経テレコン)で行い、実際の注文やマニアックな銘柄の購入はSBI証券で行う」といったハイブリッドな使い方がプロ・アマ問わず非常に人気です。
4. IPOの抽選チャンスが2倍に広がる
人気のIPO銘柄は、両方の証券会社から同時に売り出されることが多々あります。
両方に口座を持っていれば、同じ銘柄の抽選に2社から同時に応募できるため、単純計算で当選確率を大きく引き上げることができます。
あなたに合った使い分けの黄金パターン
最後に、併用する際のおすすめの組み合わせパターンをご紹介します。ご自身のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
パターンA:メイン「SBI証券」 × サブ「楽天証券」
新NISA
SBI証券(豊富な商品数とVポイント等の還元率の高さ)
サブ活用
楽天証券(日経新聞の無料購読、楽天ポイントを使った米国株・投信お試し購入)
こんな人へ
基本の運用力を最優先しつつ、楽天の耳より情報やポイントも無駄にしたくない人。
パターンB:メイン「楽天証券」 × サブ「SBI証券」
新NISA
楽天証券(使いやすい画面、楽天カード・楽天銀行との連携によるポイント最大化)
サブ活用
SBI証券(IPOの抽選申し込み、S株での1株単位の日本株投資)
こんな人へ
普段から楽天経済圏を使っていて、まずは分かりやすい画面でストレスなく投資したい人。
片方だけに絞って「あっちの機能も使ってみたかった」と後悔するくらいなら、まずは両方の口座を開設して、実際の画面や操作感を自分の手で確かめてみるのが一番の近道ですよ。
以上、ご参考になれば幸いです。
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