▶障害等級3級の障害厚生年金をもらっており、65歳になったら老齢基礎年金と老齢厚生年金も受け取れますか?

年金・税金
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障害等級3級の障害厚生年金をもらっており、65歳になったら老齢基礎年金と老齢厚生年金も受け取れますか?

こんにちは!65歳という節目を迎えるにあたり、これまで受給してきた「障害厚生年金(3級)」と、

新たに受給権が発生する「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」の関係について、不安や疑問をお持ちのことと思います。

結論からお伝えすると、

「障害厚生年金(3級)」と「老齢基礎年金+老齢厚生年金」を“両方同時に(足し算して)”受け取ることはできません。

日本の年金制度には「1人1年金の原則」というルールがあり、65歳以降はどちらか一方のセット(またはパターン)を選択して受け取る仕組みになっています。

それでは、具体的にどのような選択肢があるのか、税金や手取り額、今後の手続きまでを含めて、分かりやすく徹底解説していきます!

 

なぜ3級だと「同時もらい」ができないの?

まず、公的年金制度の構造から整理してみましょう。

日本の年金は「2階建て」になっています。

1階部分

すべての人に共通する「基礎年金」(障害基礎年金、老齢基礎年金)

2階部分

会社員や公務員などが加入する「厚生年金」(障害厚生年金、老齢厚生年金)

65歳以降は特例として、「1階と2階を別々の種類で組み合わせる」ことが一部認められています。

例えば、「障害基礎年金(1階)+ 老齢厚生年金(2階)」 という組み合わせは65歳から解禁されます。

しかし、

障害厚生年金「3級」の場合、1階部分の「障害基礎年金」が支給されていません(障害基礎年金は1級・2級のみ対象)。

そのため、3級を受給している方が65歳になったときの選択肢は、基本的に以下の2つのパターンのどちらかを選ぶ(二者択一)ことになります。

 

65歳からの「2つの選択肢」

65歳を迎えた時点で、あなたは次のどちらを選ぶか決めることになります。

パターンA:【老齢年金コース】

受け取る年金

「老齢基礎年金(1階)」+「老齢厚生年金(2階)」

特徴

一般的な65歳からの年金受給スタイルです。

これまで納めた国民年金保険料や厚生年金の加入期間・給与実績に応じて年金額が決まります。

 

パターンB:【障害年金コース】

受け取る年金

「障害厚生年金(3級)」(2階のみ)

特徴

これまで受け取ってきた3級の障害厚生年金をそのまま継続します。

※「障害厚生年金(3級)」と「老齢基礎年金(1階)」を組み合わせることは法律上できません。

そのため、障害年金を選んだ場合は「3級の障害厚生年金のみ」となります。

 

どっちを選べばお得?判断するための4つのポイント

「結局、どちらを選べば損をしないの?」と気になりますよね。

実は、単純な「額面の金額」だけで比較すると損をしてしまう可能性があります。

以下の4つのポイントをチェックして慎重に判断しましょう。

 

1. 障害厚生年金3級には「最低保障額」がある

障害厚生年金3級には、年額で最低保障額(※2026年度基準で年額約61万〜62万円前後、月額約5万円)が設定されています。

もし現役時代の厚生年金加入期間が短かったり、平均給与が低かったりして「老齢基礎年金 + 老齢厚生年金」の合計額がこの最低保障額を下回る場合は、

パターンB(障害厚生年金3級)を選んだ方が高くなります。

 

2. 「非課税」か「課税」かの大きな違い

ここが非常に重要なポイントです!

障害年金

全額非課税です。

税金(所得税・住民税)がかからず、社会保険料の算定基準にも含まれません。

老齢年金

課税対象(雑所得)となります。

一定額を超えると税金が引かれますし、翌年の介護保険料や国民健康保険料が高くなる可能性があります。

もし「老齢年金コース(パターンA)」の額面が年間70万円で、「障害年金コース(パターンB)」が年間62万円だった場合、額面だけ見ると老齢年金が多そうに見えます。

しかし、老齢年金から税金や保険料が引かれると、手取り額では障害年金(非課税)の方が多くなるという逆転現象が起きることがあります。

必ず「税引き後の手取り額」で比較することが大切です。

 

3. 65歳以降も働く場合の「在職老齢年金」

65歳以降も会社員や公務員など(厚生年金被保険者)として働く場合

老齢厚生年金

お給料(総報酬月額相当額)と老齢厚生年金の月額の合計が基準額(※2026年4月以降は月額65万円)を超えると、老齢厚生年金の一部または全部がカット(支給停止)されます。

障害厚生年金

いくら働いて高い給与を得ても、就労による支給停止(在職老齢年金によるカット)はありません。

働きながら年金を受ける予定がある方は、この点も大きな判断材料になります。

 

4. 障害の状態が変わる可能性(更新・重症化)

障害厚生年金は、障害の程度が変わった場合に「額改定請求」を行うことで、将来的に2級や1級へ上がれる可能性があります。

2級以上に認定されれば「障害基礎年金」も併せて支給されるようになり、受給額が大幅に増えます。

老齢年金を選んで支給停止にしていても、障害年金の受給権自体が消えてなくなるわけではないため、将来的に選択を切り替えることも可能ですが、

現在の病状や定期更新(有期認定)の有無についても考慮しておきましょう。

 

65歳が近づいたときの手続きの流れ

65歳になるタイミングで、自動的に有利な方に切り替わるわけではありません。

ご自身で選択の手続きを行う必要があります。

「老齢年金の請求書」と「年金受給選択申出書」が届く

  65歳になる3ヶ月ほど前に、日本年金機構から緑色の封筒で年金請求書などが届きます。

年金事務所で「見込額の試算」をしてもらう

  請求書を提出する前に、必ずお近くの年金事務所(または街角の年金相談センター)へ行きましょう。

「老齢年金を選んだ場合の額面と手取り」「障害年金を続けた場合」の具体的な金額を両方試算・比較してもらえます。

「年金受給選択申出書」を提出する

  どちらが得か確認した上で、希望する年金を選択する書類を提出します。

 

まとめ:後悔しないためのアドバイス

障害厚生年金3級の方は、65歳から「障害厚生年金3級」と「老齢基礎+老齢厚生年金」を足し算して両方もらうことはできません。

どちらか一方のパターンを選択して受け取ることになります。

選ぶ際は、額面金額だけでなく「非課税(障害年金)か課税(老齢年金)か」による手取りの差に注意してください。

65歳の誕生日の数ヶ月前になったら、ねんきん定期便や年金証書を準備して、

一度ねんきんダイヤルや年金事務所に相談予約を入れてみるのが一番確実で安心です。

ご自身のこれまでの納付実績や今後の働き方に合わせたベストな選択ができるよう、あらかじめ見込額を確認しておきましょう!

以上、ご参考になれば幸いです。

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